AGA、自力で治るのか？

治療には費用も時間もかかることから「自分で何とかできないか？」そう考える人も多いです。このページでは、AGAは自力で何とかできるのか？できるとすれば何をすれば良いのか？について説明します。

結論：自力で対策は難しい

結論を言ってしまえば、残念ながら、自力でAGA男性型脱毛症を治すことは「無謀な挑戦」です。

もちろん、生活習慣や頭皮環境を改善することで、AGAの発症を遅らせることはできるようですが、すでにAGA男性型脱毛症を発症し、薄毛が進行している状態では時既に遅し、自力での対策は難しいというのが現実です。

AGAという脱毛症は、男性ホルモンのジヒドロテストステロンが毛母細胞に脱毛シグナルを送ることで発生します。また、母方の遺伝子から受け継ぐ可能性が大きい脱毛症なので、「ホルモンの働き」や「遺伝」による発症を、頭皮環境や食生活の見直し等では進行を止めるには至らないです。

発症・進行してしまったAGAは、専門医の診察のもとで治療すること。それに併せて生活習慣や食生活の見直しを図るといった多方面からの対策がベストです。

シャンプー、育毛剤でどれだけ対策できるか

AGAの症状が出始めたら、まず市販で購入できるものからトライするという人が殆どです。

もちろん育毛シャンプーや育毛剤は、頭皮環境を整えるので、髪の毛が抜けにくなったり、ハリ・コシを良くなるなどの表面的な効果は期待できます。

しかし抜けてしまった髪を「生やす」「増やす」というのは、育毛シャンプーや育毛剤の役割ではありません。

もし原因がAGAで、抜け毛を防ぎ、既に抜けてしまった髪を生やして薄毛を改善するなら、医薬品のAGA治療薬、発毛剤が必要です。

ただ、もしAGAによる薄毛ではなかったら？

抜け毛の理由がAGAや頭皮環境ではなく、頭皮の皮膚疾患や病気が原因だったとしたら、逆にこれらの施策では、あまり効果は期待できません。

頭皮環境や皮膚の状態を診てほしいなら「皮膚科」での受診が必要。AGAや頭髪の専門クリニックであれば頭皮の状態だけでなく「遺伝子検査」でAGAの発症リスクがあるのかどうかを調べることができます。

もしAGAでなければプロペシアを服用する必要はないのです。

ハゲ・薄毛をどうにかしたいのであれば、まずは「なぜハゲてしまったのか？」の原因を追究することが大切です。

いずれもシャンプーや育毛剤では決定的な解決にはなりませんが、頭皮環境を整える為には有効な手段ではあります。自己判断で育毛剤や育毛シャンプーの使用を開始ししてもそれで満足することなく、薄毛の原因追求と正しい対策（皮膚科か？AGAクリニックか？）を吟味することが必須です。

プロペシアを個人輸入で購入するのはどうか

病院やクリニックの受診は保険が効かないから、自分で個人輸入して自己流で薄毛治療しようかな！と考える人もいます。

個人輸入であれば治療薬が格安で手に入り、育毛剤での施策よりも安上がりではあります。しかし、よく考えてください。なぜ日本でAGA治療薬（プロペシア等）を手に入れるためには、医師の診察と処方が必要なのか？ということを。

AGA治療薬であるプロペシアは、AGA以外の脱毛症には効果がありません。個人輸入で安く買えるとはいえ、お金を払って購入するわけなので効果がなければムダ金に過ぎません。

また、プロペシアには副作用があります。

性欲の減退や男性機能障害・・・性行為が成り立たなくなったと訴える人が多いので、妊活をしている人は特に注意。
抗うつ症状・・・気分の上がり下がりが激しくなるため、日常生活に支障をきたすことも。
肝機能障害・・・元から肝機能に問題がある人が服用したら大変。

病院やクリニックではこういった副作用も踏まえて医師の視点で、患者さんに処方します。服用中は定期的な検査もあります。

副作用のデメリットもあらかじめ考慮されているのです。クリニックによっては薬の服用を始める前に、プロペシアで効果を感じられるか？それとも他の薬の方が効くのか？を前もって検査することができるところもあります。

もちろん個人輸入を全面否定するつもりはありませんが、処方箋なしで誰でも使えるという仕組みは、副作用による健康被害を招くリスクがあるのでお薦めはできません。（既にクリニックでAGAと診断され、プロペシアを処方され服用しているという人は有効な購入方法かもしれません。）

結論を言うと、服用中の突然のトラブルや副作用を考えると、まず「AGAかどうか？」「プロペシアで改善が見込めるのか？効果があるのか？」を信頼できるお医者さんに相談した上で治療をスタートさせることがベストです。

頭皮環境を整え育毛することと、AGA治療の異なる点

AGA対策をしたい！という意識が芽生えると、ドラッグストアや雑誌、インターネット等では薄毛対策関連の商品が溢れていることに気が付きます。

育毛シャンプーや育毛剤、サプリメント、食事など育毛に関する方法や商品はたくさんあります。しかしそれらは今ある髪の状態を維持するためのものだと考えてよいです。

「最近、髪が減ってきたか？」という、まだ抜け始めの状態や「母方の遺伝子にハゲ要素がありそうだ」と分かり、「心配だから育毛剤でケアしておくか！」という人には、髪にハリやコシを持たせて、頭皮を髪の成長しやすい環境に整えるスカルプケアグッズは良い手段だと言えます。

しかしAGAの治療を始めれば、育毛ではなく「発毛」効果のある内服薬や外用薬、注射が使われます。さらに育毛剤は「厚生労働省から効果があると認可された育毛成分が含まれているもの」ではなく、「発毛の効果が臨床試験結果などに基づいて認められている」発毛剤を使用することになります。両者は似て非なるものなのです。