アルコールフリーの育毛剤を求めている人がいます。なぜアルコールフリーが欲しいのか?皮膚が弱い人にとってアルコールは頭皮が荒れるなどのトラブルがあるからだそうです。育毛剤とアルコールについて詳しく説明します。
育毛剤に含まれるアルコールの役割とは
そもそも何故、育毛剤にアルコールを含む必要があるのでしょうか。
アルコールは育毛剤の品質を守るための防腐剤として、爽快感を出すため、皮脂を溶かして育毛成分の浸透を良くするため、といったような目的で含有されていることが多いです。
また育毛剤は、原材料として数十種類の異なる成分が含まれることも珍しくありませんが、それらを溶かすための「溶媒剤」としてアルコールが使用されることもあります。(溶媒として使われている場合は、育毛剤として使用する時点では既にアルコールの影響がほとんど無くなっているものもあります。)
アルコールが入った育毛剤によるトラブル
アルコールは人によって耐性が大きく違う成分です。
アルコールを肌に付けて全く変化のない人もいれば、真っ赤にかぶれたり、アレルギー反応が出てしまう人もいます。
頭皮の肌は、腕や足の皮膚と比較してもデリケートなため、育毛剤に含まれているアルコールによって、痒み、腫れ、かぶれなどのトラブルが起こる可能性が大きいのです。
アルコールは揮発性に優れているため、頭皮に塗布しても比較的すぐに蒸発してしまいます。そのため育毛には無関係であるだけではなく、蒸発する際に頭皮の水分も一緒に奪ってしまうことで、頭皮の乾燥を引き起こすこともあります。
またその刺激で頭皮の細胞を破壊することもあり、頭皮環境の悪化、毛乳頭細胞へのダメージ、頭皮のバリア機能へのダメージなど、髪を成長させるための土台を崩してしまうことさえあります。
育毛剤に含まれるアルコール成分一覧
アルコールが育毛剤に含まれているとは言っても、成分表示欄にはアルコールという名称以外で記載されていることがよくあります。以下が一般的なアルコール成分の名称です。
無水エタノール
無水とある通り、水をほぼ使用していない純度99.9%以上のエタノールです。これは通常、成分を混ぜ合わせるための溶媒剤として使用されます。
エタノール
無水ではなく水が含まれています。男性用化粧品ではお馴染みのメンソールのようなシャキっとした冷たいような刺激感や清涼感があります。
1,3-ブチレングリコール
多価アルコールで、石油を原料として作られます。天然成分ではありませんが毒性が低いといった評価があります。
抗菌性が高く育毛剤の品質や香りを長期間保持する役割の場合が多いです。また、水分との馴染みが良いことも特徴で、頭皮の潤いを保つために含まれることもあります。
センブリエキス
アルコールというイメージがないですが、センブリという植物があり、そこからアルコール抽出したエキスなのです。
血管拡張作用があるため、頭皮の毛細血管の流れを良くして、毛根へ栄養を運びやすくします。
※ D-パントテニルアルコール
アルコールと名前がついていますが、アルコール類ではありません!
別名ではプロビタミンB5やパンテノールを呼ばれています。ビタミンB群の一種であり、髪の毛の新陳代謝促進、頭皮ダメージの修復、頭皮の保湿、紫外線ダメージ防止、頭皮細胞の活性化を目的として使用されることが多いです。
フェノキシエタノール
これも実はアルコールではありません。
化学物質のような響きの名前ですが、ローズマリーや緑茶などの植物に含まれている天然の殺菌成分です。新しい防腐剤として使用されています。
アルコールフリーの育毛剤の特徴とメリット
アルコールが含まれることで品質の保持や皮脂を溶かす効果がありますが、実はそれは他の成分でも代用でき、アルコールフリーであることのメリットの方がはるかに上回ります。
特にアルコールアレルギーであったり、頭皮のトラブルがある人、敏感肌や乾燥肌の場合にはアルコールの刺激によって、今よりも頭皮環境が悪化してしまう可能性もあるので、アルコールフリーの製品を使用することをおすすめします。
肌に与えるダメージを最小限に抑えることも、有効成分の効果をより多く得る一つの方法です。
また、カラーやパーマなどをしている場合、アルコールを含んでいる育毛剤の使用を継続することで色が抜けてしまったり、パーマがとれやすくなったりするなどの弊害がありますが、アルコールフリーの育毛剤であればその心配もありません。
アルコールフリーの育毛剤の紹介
アルコールフリーの育毛剤は以外と少ないです。でも人気の2種類です。
ブブカ(BUBUKA)
育毛促進、退行抑制、毛髪成長、栄養浸透、頭皮保湿と痒い所に手が届く育毛剤です。
バランスよくトータルケアを行ってくれる育毛剤なので、使用者はとても多く初心者にもオススメのようです。
成分内にエタノール、フェノキシエタノール、無水エタノール、1,3-ブチレングリコールがあるので「アルコールフリーじゃないの?!」と驚きますが丈夫です。
これら成分は、分類としてはアルコールですが、成分同士を溶かすための溶媒剤として使用されているため、ごく微量の0.1%未満(アルコール度)を使用しているだけであり「アルコール含有はその他(溶媒以外)の目的ではない」との表記がしっかりとあります。
頭皮に影響はないでしょう。
M-1
愛用者の98%が知人に勧めたいと満足感を表している育毛剤です。雑誌などでもよく取り上げられています。
防腐剤はアルコールを使用する代わりに温泉酵母を使用しています。独自の発酵技術を持っているのが強みですね。
またアルコールだけではなく、パラベン、シリコン、酸化防止剤、pH調整剤、鉱物油、香料、着色料、石油系界面活性剤、合成ポリマーも不使用という徹底ぶりです。
アルコールフリーの育毛剤の特徴とメリット まとめ
アルコールが含有されているかどうか?今まで気にしていなかった、という人もいるのではないでしょうか。
アルコールが入った育毛剤の揮発する感じが苦手という人には、アルコールフリーは嬉しいです。(逆にスカッとする使用感が欲しい人には、アルコールフリーは物足りないかも。)
理論上、せっかく育毛剤を使用するなら、成分による悪影響は少しでもない方が良いです。少しでも効果を阻害する可能性のある成分が含まれている商品は、それ以上のメリットがない限り避けても良いのではないでしょうか。