女性は女性ホルモンの分泌が多い為、男性ほど薄毛にならないと言われています。これを聞いてか、薄毛に悩む男性の「女性ホルモンを摂取すれば良いんじゃないか!」という質問を多く見かけます。女性ホルモンを適切に摂ることは女性の薄毛対策には有効なようですが、男性の薄毛には??ここでは、女性ホルモンの効果を紹介します。
確かに女性ホルモンはDHTの働きを抑制する
女性の薄毛は「女性男性型脱毛症」と呼ばれ、男性と同じく、男性ホルモンDHTの働きで起こります。更年期障害によりホルモンバランスが崩れることで、男性ホルモンの影響を受けてしまうことが原因です。しかし女性は元々女性ホルモンの分泌が多い為、バランスは崩したとしても女性ホルモンの分泌がなくなるわけではありません。そのため男性のように抜け毛でツルッパゲにはならないと言われています。
女性ホルモンには「抜け毛抑制」のための働きがあるように見えます。その事実、女性ホルモンであるエストロゲンは、DHTの働きを抑制したり、髪の成長期を伸ばす働きがあります。女性の薄毛対策では、女性ホルモンの分泌を促したり、ホルモンバランスを崩すようなストレスや生活習慣の改善、対策を行います。
このあたりは、男性の薄毛対策でも同様です。
男性が女性ホルモンを注射 【怖い副作用】
女性ホルモンのエストロゲンは、髪の成長期を伸ばす作用があるだけでなく、太くて丈夫な髪作る作用もあります。
「 だったら、女性ホルモンを注射や薬で摂取すればいいじゃないか! 」と考える人もいますが、男性が女性ホルモンを注射などで摂取すると様々な副作用のリスクがあるようです。以下、一般論になりますが参考に。
女性ホルモンを注射することのリスク
- 身体の女体化(胸が膨らむ、身体が丸みを帯びる)
- 声が高くなる
- 性欲が減少する
- 睾丸が小さくなる
- 体毛が減る
- 血栓症
- 心不全
- 高血圧
- 肝機能障害
- 心筋梗塞
- ホルモンのバランスが崩れる
女性ホルモンを注射すると身体の変化(女性化)だけでなく、健康被害のリスクもあるようです。
話は少しズレますが以前ニュースで見た話で、海外の、“女性として生きたい男性”が旅行中の日本で「いつも日常的にしているホルモン注射をしたい」と医療機関を受診した際、病気治療の名目や安全性の確保ができない他国では注射はできない(処方できない)と断られびっくりした、というのがありました。
自分の国では当たり前のように注射があるようだったので、日本では一般的ではないということかもしれませんが、気軽にできる対策ではありません。
薄毛に逆戻りしないために、女性ホルモンを打ち続けるのか?というリスクも勿論あります。
【結論】 薄毛改善のために女性ホルモンを注射する、は論外
女性ホルモンの注射は女性の身体に近づきたいという医療的な目的を持って診察の元、行うのは問題ないようですが、
薄毛の治療で行った結果、EDになったり、胸が膨らんで女性のような体つきになったり、病気になってしまうのは男としてどうなんだろう?という疑問が湧いてきます。ハゲても男らいしい男性の方が魅力的なのでは?と思ってしまうのです。
注射ではなく、錠剤の個人輸入もあるようですが…
女性ホルモンの薬を個人輸入して自分で注射したり、錠剤を服用するという手もあるようですが、個人輸入の薬を自己判断で使用することはAGA治療薬同様かなりの危険が付きまとうので絶対にやめましょう。
女性が服用するホルモン剤やピル(経口避妊薬)ですら、年に1回程度の腎臓・肝臓の検査を受けながら長期服用します。それだけ負担がかかっている可能性があるということなので自己判断が怖いというのは、この部分でも分かります。
女性ホルモンを注射、または服用するという方法は薄毛対策にはならないと考えて正解です。そもそも、女性ホルモンを注射したところで、100%発毛効果があるのかどうかの研究結果はどの書籍にもありません。
女性ホルモンを摂取すれば育毛できるといった安直な話ではないということです。
大豆を食べるのは、超お薦め
大豆に含まれる「イソフラボン」には、女性ホルモンの「エストロゲン」と似た働きをする特徴があります。
イソフラボンの、エストロゲンを補填する作用は女性の様々な悩み(ホルモンの働きの低下、バランスを崩した時など)に効果があることが分かっています。
先述したようにエストロゲンには、DHTの働きを抑制したり、髪の成長期を伸ばす働きがあることからも、イソフラボンの「女性ホルモン様作用(女性ホルモンの様な働きをする作用)」は女性だけでなく男性の薄毛対策にも良い効果があるようです。
さらに、大豆を食べることは、もう一つの大きなメリットがあります。
薄毛対策で有名な栄養素「カプサイシン」には、このイソフラボンが必要です。
カプサイシンの摂取により成長因子「IGF-1」が作られ、発毛を促す話は有名ですが、この成長因子の分泌には大豆イソフラボンが作るCGRPという物質が必要不可欠です。
CGRPが底をつきてしまうと、どんなにカプサイシンが成長因子を作る為の刺激になっても、材料不足で作れないということが起きてしまいます。
その為「カプサイシン」だけでなく、「カプサイシン + イソフラボン」を含む、「唐辛子 + 豆腐」を積極的に食べることは発毛促進が期待できると言われているのです。
イソフラボンが摂れる食べ物
- 豆乳
- 納豆
- きな粉
- 豆腐
- みそ
- 油揚げ
- 豆料理
カプサイシンが摂れる食べ物
- キムチ
- カレー
- 唐辛子
- 鷹の爪
- タバスコ
- 唐辛子を使った料理
組み合わせ例は、お味噌汁に唐辛子、麻婆豆腐、辛い冷奴、キムチ納豆等など…。
外食でも簡単に食べられる食品ばかりです。更には、カプサイシンとニンニクを一緒に摂取すると新陳代謝がアップすると言われています。新陳代謝UPも薄毛対策のためには有効です。イソフラボン、カプサイシン、ニンニクを意識的に食事に取り入れてみましょう。
薄毛対策に女性ホルモン投与は有効か? まとめ
薄毛の改善方法として、女性ホルモン投与は有効ではない!というのが今回の結論です。今どうにかしたいのは薄毛です。薄毛治療のために確実な臨床試験結果のない治療法を試し、身体の異変や健康被害となってしまっては、薄毛以上の問題を抱えてしまう事になりかねません。
しかし女性ホルモンが髪の成長に良い影響があるのは確かです。
そこでイソフラボンとカプサイシンの相乗効果を狙って、食事に薄毛対策を取り入れることがお勧め。毎日の食事に取り入れるのは難しい、という人は、サプリメントでも簡単に摂取することができます。※サプリメントの場合は、1日の用法を守ることが必須。取り過ぎでの悪影響の心配もあります。