育毛剤には医薬品に分類されるものと医薬部外品に分類されるものがあります。これらは一体どう違うのでしょうか?育毛効果も違ってくるのでしょうか?気になる部分をわかりやすくまとめました。
そもそも医薬品と医薬部外品とは
育毛剤の医薬品と医薬部外品、何が違うのでしょうか。
1.医薬品
まずは購入方法。医薬品には2つの購入方法があります。1つは医師の診断のもと出された処方箋を薬局に提出し、購入する医療用医薬品。2つ目は、薬剤師のいる薬局やドラッグストアなどで医師の処方箋なしで購入できる一般用医薬品です。これらは主に病気の診断や予防または治療を目的とした薬です。
2.医薬部外品
医薬部外品というのは、化粧品のようにドラッグストアや薬局だけでなく、他のお店でも販売されている商品の事を指します。医薬品とは違い、病気を治療する目的ではなく病気を予防したり穏やかに作用したりする薬を指します。
医薬品の育毛剤の効果とは
医薬品の育毛剤には、服用薬や外用薬、注射薬などがあります。医薬品は人を使った臨床試験が行われ、安全性や治療効果や効能が立証されたうえで厚生労働省の認可が下りている薬です。
育毛剤で有名な医薬品の成分としては、服用薬プロペシアに使われているフィナステリド、外用薬リアップに使われているミノキシジル、第一三共ヘルスケアのカロヤンに使われている塩化カルプロニウムがあります。ミノキシジルは注射薬も最近人気がありますね。
医薬品の育毛剤が医薬部外品の育毛剤と違う点!
それは、臨床試験によって効果効能が認められたうえで、副作用や安全性も厚生労働省に確認されている薬だということです。
プロペシア
効果効能…前立腺肥大の治療を目的として使用されていた薬。男性ホルモンからAGAの原因になるDHT(ジヒドロテストステロン)が作り出されるのを防ぎます。
副作用…発毛の効果がかなり期待できますが、副作用のリスクとして、性機能障害、抗うつ症状、眩暈などがあります。特に、性機能障害においてはプロペシアの服用を辞めても回復しづらい人もいるようなので、子供を望んでいる人は使用前に良く考えましょう。
ミノキシジル
効果効能…血圧降下剤から発毛効果が発見された薬です。血管を新しく作る因子を増やしたり、血管を広げたりすることで血液の流れを良くし、毛母細胞が活性化することで発毛を促進させます。
副作用…日本で認可されているのは、大正製薬の外用薬リアップだけです。副作用として頭皮のかゆみやかぶれ、めまいなどが挙げられます。
塩化カルプロニウム
効果効能…服用薬は胃薬として使われていますが、外用薬は育毛剤として用いられています。血管を広げることで血行を促進し、毛母細胞が活性化することで発毛促進。
副作用…第一三共ヘルスケアのカロヤンがこの成分を使った育毛剤です。副作用として皮膚のかぶれや痒み、発汗や刺激を感じることがあります。
医薬部外品の育毛剤の効果とは
医薬部外品の育毛剤というのは値段も1,000円以下の安価なものから10,000円以上の高価なものまで様々です。しかし、医薬部外品は臨床結果が得られているわけではなく、有効成分が使われているというだけ。
効果は医薬品に比べたら穏やかなので、すぐに効果を感じるということは難しいといえます。医薬部外品の育毛剤に使われている成分はたくさんありますが、その中でもトウガラシエキスや人参エキス、D・パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテルなどが良く使われています。
医薬部外品を使うことの1番のメリットは、副作用がかなり少ないという点です。その点では安心して続けやすいです。
ただし医薬部外品は症状を改善する効果は期待できるものの、医薬品のように臨床結果があるわけではありません。ハッキリ言ってしまうと、もうすでに薄毛が進行してしまった人には、医薬部外品では物足りないと言えます。
どちらの育毛剤を使うべきなのか?
医薬品も医薬部外品も、入手方法や効果に違いがあるものの、どちらも養毛を目的としていることには違いありません。では、どんな人にどちらの育毛剤が向いているのかを説明します。
医薬品の育毛剤がオススメな人
かなりハゲが進んでしまった人は、即効性があり効能効果が証明されている医薬品の方がおすすめです。副作用のリスクもありますが、効き目は確かだと言えます。ただし、持病やいつも飲んでいる薬との飲み合わせを、AGAクリニックの医師に相談してからにしましょう。
医薬部外品の育毛剤がオススメな人
医薬部外品の育毛剤がオススメな人は、まだまだ毛髪が生えていてハゲとは言えない人です。脱毛が気になり始めた段階で、薄毛予防や薄毛対策に効果の穏やかな医薬部外品は予防効果が期待できます。しかし、安価なものは有効成分が少量しか含まれていないことがあるので、値段だけでなく育毛剤の成分もしっかりチェックしてくださいね。
医薬品と医薬部外品の育毛剤、何が違うのか?まとめ
育毛剤を選ぶ時、医薬品はもうすでに薄毛の症状が進行している人、医薬部外品は抜け毛が気になり出した人に向いている、これだけでも覚えておいたら良いと思います。
医者の処方箋なしに購入できる一般用医薬品にリアップがあります。薬局で購入する際には薬剤師の説明を受ける必要があります。最近ではインターネットでの購入の規制が緩和され薬局に行かずとも購入ができるようになりました。
しかし位置付けは「治療を目的とするもの」であり既に進行している人が対象です。薬であることを理解して必ず用法容量、そして副作用や使用上の注意をしっかり把握しておくことが必要です。