シャンプーを使わない洗髪がなぜ育毛に良いと言われるのか?正直なところメリットだけではなく、湯シャンは人によって合う合わないの個人差があり季節にもよると考えています。このページでは「シャンプーの頭皮への悪影響(デメリット)」という側面から考えてみます。
なぜ湯シャンが良いと言われるのか?
湯シャンが良いと言われる理由は、シャンプーに含まれる洗浄成分「界面活性剤」による頭皮へのダメージが無い点です。
界面活性剤、特に石油からできた石油系界面活性剤は、頭皮の皮脂を奪ってしまいます。
皮脂には頭皮を守るバリアの役割があります。頭皮を紫外線や外気の刺激から守っています。
シャンプーの洗浄力でこの皮脂を取り過ぎてしまうと、バリア機能は失われ、頭皮の乾燥、乾燥による頭皮の硬化、皮脂の過剰分泌、ハゲるなどの頭皮トラブルに繋がってしまうのです。
シャンプー剤を使わない湯シャンであれば、余計に皮脂をそぎ落とす心配がありません。シャンプー剤を使わないデメリットももちろんありますが、先ずはシャンプー剤を使うデメリットについて紹介します。
シャンプー剤を使うデメリット1:過剰な皮脂分泌に繋がる
石油系界面活性剤を使ったシャンプーの洗浄力は強いので皮脂を取りすぎてしまいます。皮脂が足りなくなり乾燥してくると、頭皮は「皮脂が足りないよー!」と、より一層皮脂を分泌させるため『いつもよりベタつく』ということが起こります。
皮脂の過剰分泌は酸化したり、皮膚の常在菌であるマラセチア菌を増殖させます。菌の排泄物などで頭皮は刺激され、赤みや炎症の原因になります。さらには脂漏性皮膚炎や脂漏性脱毛症に繋がることもあります。
菌の繁殖は臭いの原因にもなるので、さらに洗いたくなり、余計にゴシゴシと洗うようになり、これを繰り返すと皮脂腺が大きくなります。
シャンプーしたのに数時間でベトベトする、といったような悪循環になるときは、過剰な洗浄が原因であることが多いようです。
また、髪の成長に必要な栄養が発達した皮脂腺へ多く送られることになり、毛根への栄養が減ってしまうのも問題です。
シャンプー剤を使うデメリット2:頭皮が薄くなる
頭皮の皮脂は、頭皮を守っている大切なバリア機能。頭皮の乾燥を防ぎ、外部の刺激(雑菌、紫外線など)から守る役割があります。
このバリアはアミノ酸を主成分とした天然保湿因子、角質細胞、それらをつなぐ細胞間脂質(セラミドが主要成分)等これらが積み重なってできています。
シャンプーの強力な洗浄成分はこれらの、貴重な成分でできた有能なバリアを壊してしまうのです。
バリア機能が壊れると頭皮の保湿力は低下し、頭皮は乾燥、細胞の再生が思うようにできなくなってしまいます。その結果、頭皮は薄くなり新陳代謝が低下、毛髪が育たない環境を作ってしまうと言われています。
シャンプー剤を使うデメリット3:シャンプーの細胞毒性
細胞毒性とは、細胞に直接ダメージを与え損傷させたり、死滅させたりする程の害があるものを言います。
「石油系界面活性剤」は、毛根にある毛髪を作る細胞「毛母細胞」にまでは届かないものの、毛母細胞をつくる毛根幹細胞には届き直接影響する危険性があると言われています。
シャンプー剤に含まれる界面活性剤には、この細胞毒性があるとすでに証明されています。
細胞毒性によって、髪を作るために欠かせない毛根幹細胞が壊れてしまえば、毛母細胞だけでなく毛髪を作る機能すら衰えてしまうと言われています。また、この細胞毒性は直ぐにその影響が出るわけではなく、日々の積み重ねによって影響が現れるという特徴があるため、自覚症状が出た頃には手遅れかもしれない怖さがあります。
シャンプー剤を使うデメリット4:パラベンなどの殺菌剤が頭皮の良い善玉菌も殺してしまう
頭皮の毛穴や皮膚には約25種類の常在菌が住み着いています。これらの菌はバランスよく存在している分には、皮膚の環境を整えるために必要な菌達です。
シャンプーに含まれる、消毒薬より殺菌力の強と言われているパラベン(防腐剤)は、シャンプー内で雑菌の繁殖を防ぐために添加されていますが、洗髪時に頭皮で共生している良い菌まで殺してしまいます。常在菌のバランスが崩れ悪玉菌が繁殖する原因になります。
悪玉菌が繁殖すると、臭いや炎症が起こるという頭皮環境の悪化に繋がります。
最近では低刺激性のメチルパラベンが使われることもありますが、それでも刺激があるということには変わりありません。
皮脂はとても重要なもの
「皮脂」というと汚れや不潔なものというイメージがあります。しかし皮脂は、脂肪酸(オレイン酸など)、トリアシルグリセロール、スクワレン、コレステロール、ワックスなど多くの脂性成分でできており、紫外線や雑菌などから頭皮の保護する為に、また毛髪の保護の為に必要なものです。
確かに過剰に分泌された皮脂は、酸化すると頭皮にダメージを与えます。しかし、皮脂の全てが酸化するわけではなく、酸化し易い皮脂や酸化しない皮脂があるなど種類があったり、適度なお手入れをすれば、そこまで頭皮に悪影響を与えるものでもないようです。
水で洗っても最後まで髪に残ると言われているワックスは、髪の毛の表面に何年も残り、毛先を守っているのだそうです。
つまり適度な皮脂が髪や頭皮にあれば、リンスやトリートメントで保湿やコーティングをしなくても潤いを保てるということです。むしろ皮脂はリンスやトリートメントよりも優れた成分だと言えるのです。
シャンプーして、トリートメントして…、悪循環への疑問
シャンプーは、バリア機能であり保湿成分でもある優れた皮脂を根こそぎ取ってしまうということが分かりました。
バリア機能を失い乾燥した毛髪は見た目にもパサパサしているので、ダメージケアや保湿のためにコンディショナーやトリートメントを使用する必要があります。
トリートメントやコンディショナーが頭皮に付着してしまうと、これらを落とす為に強力な洗浄力が必要になる場合があります。強い洗浄力でコンディショナーなどの成分を洗い流す必要が出てくる…。ここで悪循環が生まれます。
そもそも、シャンプーでここまで過剰に皮脂を取り過ぎなければ、必要以上の保湿もいらないはずなのです。
シャンプーなしの洗髪による、育毛のメリット まとめ
シャンプー剤は頭皮や髪を守り保湿している皮脂というバリア機能を取り除いてしまうというデメリットがあるということを理解していただけたでしょうか。
湯シャンはシャンプー剤に含まれている界面活性剤による、皮脂の取りすぎという心配がありません。それどころかトリートメントやコンディショナーよりも優れた皮脂という強い味方を付けることができます。頭皮環境改善と薄毛対策に効果的な、洗浄剤を使わないシャンプー「湯シャン」おすすめです。
しかし!夏場の皮脂が多くなる季節や、元々皮脂が多くべたつきやすい人は十分な洗髪ができない可能性があります。正しい洗髪法と適した季節に関するページも併せてお読みください。
詳しくはこちら↓↓↓
>>水しか使わない「水シャンプー」で薄毛対策する方法と注意点