ノコギリヤシが育毛や薄毛対策に良いっていう噂が後を絶たないので、詳しく調査しました。通称ノコヤシ。
ノコギリヤシって何?
ノコギリヤシとは、別名「ノコギリパルメット」や「ソウパルメット」とも呼ばれているヤシ科の植物です。なぜノコギリ?というと、葉っぱの形状がノコギリのようにギザギザしているためです。古くから様々な病気の症状に民間治療薬として使われてきました。
アメリカ北部のネイティブアメリカン達は薬草として、中国では漢方薬として効能が利用されてきました。そして最近ではAGA治療に薄毛を改善する力を持っているという事が分かってきたのです。
嘘かホントか?ネイティブアメリカンには薄毛はいない、という噂も。
日本でもノコギリヤシはサプリメントで手軽に摂取することができます。
みんなが期待大。なぜ育毛効果があると言われるのか?
ノコギリヤシにはなぜ、育毛効果があると言われているのでしょうか。その理由、ノコギリヤシには男性ホルモンのテストステロンが、ジヒドロテストステロンに変わるのを抑制する働きがあったからなのです。
テストテロンが5αリダクターゼの働きでジヒドロテストステロンに変換されてしまうことは、抜け毛の大きな原因となっていると言われています。
つまりノコギリヤシは男性ホルモンに作用することで、男性型脱毛症による脱毛を食い止めてくれる効果が期待できるわけですね。
とはいえ、AGAへの効果についての研究はあまり進んでいるとはいえず…AGA患者10人に行った試験で6名に効果があった!という結果。ちょっと試験対象が少なすぎ!しかも厚生労働省では医学的な根拠はハッキリしておらず、支持できないとされています。
(参考)http://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/41.html
しかし!100人を対象にした、同じように前立腺治療薬であるフィナステリドとノコギリヤシの、どっちの効果が高いか?という2年間の投与試験では、フィナステリドは68%、ノコギリヤシでは38%の被験者に効果が見られました。
(参考)http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23298508
フィナステリドよりは効果は劣りますが、ノコギリヤシで効果を実感できる可能性があるのかもしれません。いや、人によっては効果があるという事になりますよね!
日本ではサプリとしてどこでも購入可能ですが、イギリスなど他の国では医薬品として前立腺の治療に使われているほど本格的な成分です。
しかもハーブなので、副作用などはなく安心して服用できるという安全性が最大のメリットではないでしょうか。
育毛・薄毛対策以外で期待できる効果もある
ネイティブアメリカンや中国の人達が昔から民間治療薬として使ってきたノコギリヤシですが、昔の人がどんな症状に使ってきたのかというと…
精力強壮剤
男として認めたくはないけれども、年齢と共に精力は衰えます。男性ホルモンを抑えるなら性欲も減退してしまうのではないか?なんて勘違いが生まれているようですが、ノコギリヤシは男性ホルモンのテストステロン自体は抑制しません。
抜け毛の原因でもあり性欲減退の原因でもあるジヒドロテストステロンが分泌しないように働くので、性欲を抑えたい!なんて人にはお勧めできません。AGAの人は精力が落ちていることが多いので、両方解決できちゃうかもしれません。
頻尿
こちらも年齢を重ねるほどに悩む人が多い症状です。夜中に何回もトイレに起きたり、用を足したのに残尿感が残ったりする症状、この頻尿は前立腺肥大が原因で起きていることが多いです。
前立腺肥大という病名すらなかった太古の時代、頻尿の症状に使われてきたノコギリヤシですが、実は前立腺肥大の原因である5αリダクターゼの働きを抑えることで効果を感じていたんですね。
鎮静効果
更年期障害は女性だけに訪れる症状ではなく、男性も高齢になるとホルモンのバランスが崩れることで不安感やストレスを感じやすくなります。これは不眠症や鬱病になってしまう原因にもなります。ノコギリヤシの鎮静効果は神経系の過活動に効果があると言われています。抗不安など、神経を落ち着かせる効果があるんですね。
血液がサラサラに
脂っこいものや、味付けの濃いものばかりを好んで食べている人は血液がドロドロになっているかもしれません。ドロドロ血液は毛髪へ栄養を運び難くなるなど毛髪の健康を損なうだけでなく、動脈硬化や脳卒中、狭心症を招く引き金になります。
ノコギリヤシにはコレステロールを下げて血液をサラサラにしてくれる働きがあります。ノコギリヤシは、なかなか改善しにくい食生活に是非取り入れたい栄養素でもあるんですね。
ノコギリヤシを摂取する際の注意点
ノコギリヤシには副作用が殆どありませんが、服用方法を誤ったり、他の薬との飲み合わせが悪かったりすると身体に良くない影響を与えることがあります。以下注意点を参考にしてください。
過剰摂取しない
何でも、たくさん飲めばいいってものじゃないですね。摂取量が多すぎればノコギリヤシも、便秘や下痢、眩暈や吐き気を起こすことがあります。
抗血液凝固薬や抗血小板薬と併用しない
血液を固める作用のある薬を服用している人は、逆に血液をサラサラにするノコギリヤシは併用してはいけません。
妊娠中授乳中の女性は飲めない
いわゆるホルモン療法に使われるノコギリヤシは、胎児や乳児に悪影響があります。妊娠中授乳中の女性は絶対飲まないように。
ノコギリヤシの育毛効果について調べてみました まとめ
ノコギリヤシは男性ホルモン抑制に働くわけではありません。脱毛や性欲減退の原因である5αリダクターゼの働きを抑える効果が期待できるものです。
プロペシアのような即効性は期待できませんが、毎日の健康食品としてノコギリヤシのサプリを取り入れれば、薄毛対策以外にも嬉しい効果をもたらしてくれることが人気の理由のようです。