AGAは育毛剤で対策できるのか?

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脱毛や薄毛の原因であるAGA。昨今では、AGAを発症していると言われている人が成人男性のの26%、人口にして1260万人程度と言われています。同時にあらゆる育毛剤が発売されCMでもよく見かけるようになりました。育毛剤はAGA対策として有効なのか考えていきます。

結論 育毛剤はAGAによる脱毛や症状を促進させてしまう「頭皮環境悪化」対策ができる

結論から言うと、ドラッグストアやネットで購入できる市販の育毛剤でもAGAの症状を少し和らげることは可能です!育毛剤の役割を知るためにまず、AGAの原因からおさらいしてみましょう。

AGAの大きな原因

男性ホルモンのテストステロンαリクターゼという酵素の作用でDHTに変化。DHTが男性ホルモン受容体と結合して発せられる脱毛シグナルが、毛母細胞に届くことで起こる脱毛症がAGAの主な原因です。

男性ホルモン受容体の感受性の強弱は遺伝子により決まっているため、AGAのリスクがある人は将来ハゲてしまう可能性が高いです。しかしこのハゲてしまう時期を20代という早い時期に迎えるのか、70代という遅い時期に迎えるのかも人それぞれ。そこには頭皮環境、生活習慣が大きく関わっています。

AGAの発症を早める原因

AGAの発症が早い時期か遅い時期かという運命を左右する要素に、ストレスや生活習慣による頭皮環境の悪化が挙げられます。頭皮環境の悪化によってAGAの症状を助長したり、発症を早めたりしてしまうんです。

そこで、育毛剤

育毛剤には血行促進をはじめ、頭皮の保湿や栄養の補給毛穴を清潔に保つなどの頭皮環境の改善に効果的です。
一見ストレスや生活習慣と、育毛剤には何の関係もないように思われますが、生活習慣による頭皮環境の悪化を紐解いてみると血流が悪くなっていたり、栄養が十分に毛根に供給されていなかったり、皮脂が多く頭皮が酸化していたりという現象に繋がっています。ストレス解消、生活習慣改善と同時に行う頭皮へのアプローチは相乗効果が期待できます。

日本で唯一の発毛剤「リアップ」

市販で買える商品には、育毛剤・発毛剤・養毛剤があります。一体どれが今の自分に必要な頭皮ケアなのか、また日本で唯一の発毛剤「リアップ」とはどんな商品なのかを説明します。

育毛剤・発毛剤・養毛剤の違い

育毛剤・・・「育毛」なので、現在生えている毛を健やかに育てるというもの。頭皮環境を整えて抜け毛を防いだり、毛細血管の流れや細胞分裂を助けたりすることで育毛を促進する役割があります。医薬部外品と医薬品の商品が多いです。

発毛剤・・・「発毛」つまり、生えさせる役割のもの。抜けてしまってからでも、頭皮にある毛母細胞を活性化してヘアサイクルを正常にすることで発毛効果を促します。医師からの処方や薬剤師のいる薬局で買える商品が多いです。

養毛剤・・・育毛や発毛の効果は期待できないものの、保湿やフケ予防などによって髪の毛を健康に保つことができるもの。化粧品としてどこでも買える商品が多いです。

リアップとは

臨床試験を経て日本で唯一の発毛医薬品として認められている外用薬のリアップは、この中でも「発毛剤」に分類される薬品。第一類医薬品として販売されているので、医師から処方してもらうか薬剤師のいる薬局でしか買うことができません。最近ではインターネットでの購入が解禁されました。「日本で唯一」とは、他に発毛剤が無いわけではなく、「唯一認可されている」のという意味です。

主な成分・・・外用ミノキシジル

ミノキシジルは血圧降下剤として使われていた薬です。高血圧の患者がミノキシジル成分を摂取したところ、薄毛の改善が見られたことから研究が始まりました。

効能効果・・・退行期、休止期に入ったままの毛根を目覚めさせる

血圧を下げるために血管を広げるという働きによって血流が良くなり、毛母細胞の細胞分裂が活性化されます。発毛治療に用いることで高い効果が期待できる成分です。

副作用・・・初期脱毛

毛母細胞が活性化されることで、毛根内には新しい髪の毛が発毛します。すると退行期で抜けるのを待つだけだった毛髪は、押し上げられ脱毛します。これはヘアサイクルが正常に戻る際に起こる初期脱毛と呼ばれています。

医学的根拠のない育毛剤…

医学的な根拠と臨床試験を経て、日本が唯一発毛効果を認めた育毛・発毛剤はリアップだけです。しかし、広告や商品説明に「厚生労働省の認可を得ました!」なんて書いてある育毛剤が多いですよね。これって一体どういうことなのでしょうか。

実は、医薬部外品の治療薬として売られている育毛剤は全てが厚生労働省の認可を得ている商品です。厚生労働省の認可を得るには、厚生労働省の認めている成分を一定量配合している必要があります。その為ある程度の効果は期待できるようです。

ただし、効果のある成分が配合されてはいるものの、商品自体の使用効果は医学的根拠がありません。そのため医者はあまり勧めていないというのが現実です。「 医学的根拠のある成分は一切配合されていないから効果に疑問がある 」などと言われてしまうと心配になってしまいますが、それでも育毛に有効とされている成分(自然由来のものなど)はいくつかあり、期待できそうな育毛剤もあります。

頭皮に塗るタイプの育毛剤を選ぶときのポイント

  • 自分は男性型脱毛症か?
  • 進行状況はどの程度か?(初期なのか進行してしまっているのか)
  • 目的は予防と現状維持?それとも発毛?

これらを明確にしてから育毛剤を選ぶことが大切です。的外れなケアは精神的にも費用面にもストレスがのしかかってしまいます。

AGAは育毛剤で対策できるのか? まとめ

薄くなってきたから育毛剤を買ってケアを始めなきゃ!と焦って自己流のケアをしても全く効果がなかったり、痒みなどが起こり逆に頭皮の状態を悪化させてしまうこともあります。

頭皮のトラブルがある場合は特に、皮膚科や専門医療機関の受診がお薦めです。

薄毛になる前、予防で育毛剤を始める場合でも遺伝子検査でAGAのリスクを知ることができます。無料カウンセリングを行っているクリニックもあるので、まずは現状を知り、必要なケアは何か?を検討してみてください。

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