ミノキシジルは頭髪だけでなく、体毛も増える件

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薄毛対策として最も効果的な治療薬の一つであるミノキシジルは、頭髪だけでなく、全身のあらゆる体毛まで増毛する可能性があります。

実際にはどれくらい体毛が生えてしまうのか?元に戻ることはあるのか?気になるミノキシジルの「体毛事情」に迫ります。

体毛が増える副作用は、内服タイプのミノタブによるもの

ミノキシジルはもともと、血管拡張作用のある高血圧患者向けの医薬品でした。それを服用していた人たちの体毛が増えてきたという報告を受け、現在の育毛剤として開発されたという歴史があります。

体毛が増えた理由としては、血管を拡張することで、血流が良くなり、毛根に栄養を豊富に届けることができ、育毛環境が良くなることが大きな要因となっています。

しかし、ミノキシジル製品全てに体毛を増やす作用があるわけではありません。

現在出回っているミノキシジルには、頭皮に直接塗るタイプの外用薬と、タブレットタイプの内服薬(通称:ミノタブ)があります。どちらを使用するのがベストかは体質や肌質などによって変化してきますが、外用薬の場合は体毛が増える可能性はほぼありません。

内服薬の場合、全身の血流に成分が溶け込んで巡っていくため、頭皮だけではなく手足や顔などの体毛にも影響が出やすくなるので、体毛が濃くなることがあります。

頭髪だけでなく、全ての毛に対して発毛効果がある

ミノキシジルによる副作用の頻度の高さ

(出典:ガーデンクリニック発毛医療外来

ミノキシジルでの副作用発症率は10%前後と言われていますが、その中でも一番多いのが頭皮のかゆみで、次いで体毛の増加となっています。

血流の流れは心臓がポンプ役として中心になり、全身に押し出し、戻す働きをしています。そのため、心臓に近い血管のほうが栄養が豊富に行き渡りやすくなり、体毛が増えやすくなります。

重力によって血液は下にたまりやすくなるため、頭部よりも下半身にたまりがちになります。足は第二の心臓と言われており、全体の約70%もの筋肉が密集しているので、足の筋肉を動かして収縮させることで筋肉がポンプ役となり、全身の血流を良くすることができます。

では、手足や胴体、顔などのムダ毛がどんどん伸びていき、処理も追いつかないほどモジャモジャなってしまうのかというと、そこまで伸びた事例は今のところ報告されておらず、その心配は必要ありません。

頭髪と体毛では長さや濃さが違うこともあり、どれだけ栄養を毛根に届けたとしても、髪の毛のように体毛が伸びるということは、細胞自体が違うためあり得ません。また、体毛がほとんどなかったのにも関わらず剛毛になるようなこともなく、あくまでも普段よりも少し増える程度が一般的です。

また、体毛にも育毛サイクルがあるため、ずっと同じ状態が続くことはありません。体毛が多くなったり少なくなったりします。髪の毛と比べると密集率が少ないため、見た目にも変化が表れやすいです。

人によっては、一時的に体毛が多くなることがあっても、その後も服用を続けていくことで、次第に元の体毛に戻っていくこともあります。脱毛等を考えている場合は、すぐに決断をするのではなく、しばらく様子を見ることが大切です。

副作用として体毛が増えることは、あまり問題ではないが…

体毛が増えることで、健康的なデメリットを被ることはありません。男性であれば少しくらい体毛が濃くなったところで、あまり困るような事態にもならないかと思います。

むしろ、体毛が増えているということは、毛根に栄養素がしっかりと行き届いているということなので、ミノキシジル成分が効果を発揮している証拠でもあります。体毛と同時に毛髪も濃くなってきます。

体毛が多くなるデメリットよりも、毛髪が多くなることのメリットのほうが圧倒的に大きいのではないでしょうか。

体毛が濃くならないための対策法

体毛が濃くならないようにする為には、原因である内服型ミノキシジルの服用を止めるのが一番効果的です。しかし、それでは頭皮の育毛効果もなくなってしまうため、ミノキシジルの濃度を下げたものにするか、外用タイプのものに切り替えることがおすすめです。

しかし濃度を下げる場合、女性には効果があっても男性の場合はあまり効果がないこともあるので注意が必要です。市販の育毛剤を使用することを検討してみてもいいかもしれません。

また、ミノキシジルの使用は継続したまま、ムダ毛処理をするのも効果的です。

男性の場合ムダ毛を全て剃ってしまうのに抵抗がある方も多いかと思いますので、頭皮用バリカンのミリ数を設定して、腕や足に使用すると、刃が直接当たらず安全に長さを揃えることができるのでオススメです。

毛をなくしてしまいたいという方には、脱毛サロンでの永久脱毛も良いかもしれませんね。

費用的にそこまで出せないという場合は、除毛クリームも効果的です。剃ったときのようなジョリジョリとした感じが残らずツルツルになり、尚且つすぐに毛が生えてくることがないので、一度やってしまうとその後あまり手がかからず楽です。

肌の色も関係してきます。茶色い肌色であると、毛が目立たなくなりますので、健康に害を及ぼさない程度での日焼けも効果的です。

体毛が増える副作用のまとめ

ミノキシジルによる体毛増加の副作用は一時的なものである場合も多いため、しばらくは様子をみてから、対処法を決めることが大切です。

ただ、「体毛が増える=髪の毛が増えている」ということなので、ポジティブな副作用と考えると、また見え方も変わってくるでしょう。

ちなみに、ミノタブは個人輸入が前提となるので、心配な方は、AGAの専門クリニックで医師から正しい診断と治療をしてもらうことが安全で確実です。

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