プロペシアの副作用とは?

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AGA(男性型脱毛症)治療薬のプロペシア。

その効果は非常に高く、世界中の薄毛を改善している有名な薬ですが、中には副作用の影響により断念せざるを得ない人もいます。

副作用の可能性は非常に少なく、ほとんどの人には影響がありませんが、副作用が起こった場合にすぐに対応が出来るよう、プロペシアの副作用と適切な取り扱い方法を、徹底的に調べました。

また、プロペシアが使えなかった人向けに、プロペシア以外のAGA治療法もまとめています。

プロペシアは薄毛に有効!しかし・・・

プロペシアの成分「フィナステリド」により、5αリダクターゼⅡ型を阻害することで、脱毛因子の発生を防ぐ効果があるAGA(男性型脱毛症)に最適な治療薬です。

AGA(男性型脱毛症)と診断されたほとんどの人は、プロペシアの服用により発毛してくると言われています。年齢によっても発毛時期に違いはあるようですが、元の髪を取り戻す可能性が高いので安心して服用することができます。

しかし、服用による「抜け毛・男性機能障害・肝機能の低下」など、少なからず副作用のリスクも持ち合わせておく方が良い医薬品でもあります。

プロペシア服用時に起こりうる副作用とは

服用後に多い副作用としては、洗髪時などで脱毛が多くなることがあります。もちろん個人差はありますので、あまり抜け毛を感じない人もいます。

服用してから「多少発汗するようになったかな?」「唇が乾燥するようになったかな?」程度の副作用がある人や、軽いめまいを感じた人もいるようですが、これもほとんどの人は感じることがありません。

男性機能障害が起こる可能性があるといわれている?

海外では男性機能障害が日本より多く報告されているようです。主な症状に「性欲の減退・勃起不全」などがあるようです。

国内でも男性機能障害の副作用は心配されていますが、ほとんどの人は副作用を感じないという結果が出ています。

男性機能障害が現れる人は元々「機能障害を持っていたことが後の検査で分かった人」もいます。男性機能障害がわからない人が多いことも事実ですから、神経質になるまでことではないと言えます。

私も間違ったAGA診断で2年ほど服用した経験がありますが「抜け毛以外の副作用」を感じることはありませんでした。(副作用はAGAの人しか出ないのかも知らないですが、AGAではなくても「抜け毛」は起こります)

最も気を付ける副作用には「肝機能の障害」があります。

肝機能障害は最も危険な副作用としてあげられます。肝機能の問題を抱えている人や血液検査で肝機能に問題があると診断された人は服用できませんが、服用中に「肝機能の障害」が稀に起こることがあるようです。

肝機能の問題が生じても薬の服用を止めれば対処できますので、大きな症状に変わることもないといわれています。

服用中の経過を医師に報告する意味もあるため、プロペシアの処方は1ヵ月単位で行われます。(医師から処方されるときに注意事項を含めた説明があります。)

例えば下記のようなときは服用を止めて医師へ相談するように告げられます。

  • 最近すぐ疲れるようになった時
  • 1週間以上風邪をひいている時
  • 1週間以上疲れがとれない時(激しいスポーツなどをした後、何日経っても疲れが残る)

上記の症状は、肝機能の低下が現れやすい症状なので気をつける注意点になります。

決して「服用を続けなければいけない」と決めつけるのは危険ですから、すぐに服用を止めて医師など専門家へ相談して下さい。

女性がプロペシアを飲むことは厳禁

プロペシアは男性専用のAGA脱毛症治療薬ですから、女性が服用することができません。

大きな理由に、薬の有効成分「フィナステリド」が男性胎児の生殖機能に影響を及ぼすとされているからです。

プロペシアは錠剤でコーティングされていますので通常では安全です。

しかし、万が一錠剤が割れた粉末を女性が触れることも禁止されているくらい危険性があります。(女性への直接的な危険性ではなく、母体となる体の中の男性胎児の影響が高いからです。)

ですから、保管場所や使用するときなど細心の注意が必要です。

また、子づくりを考えている夫婦で夫が服用している場合も同様の注意が必要です。これから子づくりを考えている女性や、妊娠の傾向がある人・妊娠している人にも同様に注意が必要です。

また、外用薬でも含まれているものは取扱いに注意するよう医師からの指示があります。

フィナステリドの副作用が起こる確率

こちらのデータをご覧ください。

20歳~50歳までの健常者の人に1年間(プロペシア・プラセボ)に分けて服用してもらった結果と、さらに同意を得て2~3年服用した検査結果(1日1回1錠)

服用年数 1年 2~3年
成分量 1mg 0.2mg プラセボ 1mg 0.2~1mg プラセボ
副作用発現例数 7 2 3 2 0 2
副作用発生率 5.0% 1.5% 2.2% 1.6% 0% 1.6%
副作用性機能発現例 4 2 3 0 0 0
副作用性機能発現率 2.9% 1.5% 2.2% 0% 0% 0%

引用元:泌尿器科・内科「ももはらクリニック」
http://www.momohara-clinic.com/original17.html

プロペシア1mgの発現率でも5.0%とかなり低い数字になっています。1mgで副作用が出た人は0.2mgに変更すると、さらに副作用の割合が下がります。

2~3年服用時の数値を見ると、プロペシアとプラセボ薬の副作用発生率に差がありません。ですので、副作用に対して神経質になり過ぎる必要はないと言えるでしょう。

プラセボを服用しても副作用が出る人は、元々男性機能に問題を抱えている人や心理的作用が働くことで症状として現れたと推測できます。

※プラセボ薬(有効成分が全く入っていない錠剤)を服用しても副作用が現れる例があります。
人間には薬の効果を信じることで身体的反応を起こすことがあり、副作用の危険性を聞かされて服用した場合、心理的作用によりプラセボでも副作用を訴えることがあります。

副作用の割合は少なく、薄毛改善に効果がある

薄毛の有効性も同じような結果がデータとしてあります。

20歳~50歳までの健常者の人に1~3年間(プロペシア)を服用した結果

服用年数 1年後 2年後 3年後
改善した割合 58% 68% 78%
薄毛の進行がない割合 40% 31% 20%
合計 98% 99% 98%

引用元:泌尿器科・内科「ももはらクリニック」
http://www.momohara-clinic.com/original17.html

プロペシア服用による育毛治療をし、頭頂部や前頭部などの薄毛の進行がなくなった人がほとんどです。

極めて高い確率ですが、100%ではないことも事実ですので、効果がない場合も少なからずあります。

プロペシアを服用し、どうしても副作用が出てしまう場合

プロペシアを使い始めたけど、どうしても副作用が強く出てしまい、プロペシアの服用を断念せざるを得ない人もいます。

また、極稀ですがアレルギー症状が出てしまう人もいます。ほとんど出ない症状ではありますが、アレルギー反応が出ると服用することがつらくなりますから、治療方法を変更する必要があります。

この場合、AGAクリニックの医師の指示に従うことが基本ですが、プロペシアを個人輸入し、個人の判断で服用している場合にはすぐに服用を中止し、医師に相談するようにしてください。

プロペシアで副作用が出た場合は、別の対策を考えねばなりません。考えられる別の育毛法は以下の3つになります。

【選択肢A】AGAクリニックで受診

AGAクリニックで相談する方法。費用は掛かりますが、一番確実な育毛治療法です。

メリット

  • 医師の指示で育毛方法を変更しても改善できる。
  • 的確な使用量を受けて育毛することができる。
  • 何かあったときに相談することができる。
  • 最も安全性が高い。

デメリット

  • 治療費や薬の費用が高い。
  • 長期間クリニックへ通わなければいけない。

【選択肢B】ミノキシジル入り育毛剤を使用

海外からの個人輸入でミノキシジル入り育毛剤を使う方法です。十分に効果はありますが、自己責任で使用するためリスクもあります。

メリット

  • 薬が安価で購入できる。(価格はやや高めになるが正規品も購入可。)
  • クリニックへ通わないので時間や曜日を気にする必要はない。

デメリット

  • 全て自己責任で行わなければいけないので危険性を伴う。(薬など救済制度がない。)
  • 注文から到着まで、入手するまでに5~10日程度かかる。
  • どんな症状が出ても相談することができない。
  • 効果が出ない時はどうすればよいかわからない。
  • 育毛薬など輸入製品は全般に注意しなければいけない。(偽物もある)

※個人輸入でジェネリック医薬品を購入する場合は注意が必要です。

【選択肢C】市販の育毛剤+サプリメント

医薬部外品の市販の育毛剤やサプリメントを使う方法。安全性が高く、副作用のリスクもほとんどありませんが、効果が出るのには個人差の影響が大きいです。

メリット

  • 通販ですぐに入手することができる。
  • 頭皮環境の改善が見込める。
  • 安全性は高い。
  • 副作用が無い。

デメリット

  • 市販製品でも値段が高い。
  • 医薬品以外の成分を使用しているため、効果を実感しにくいこともある。
  • イザという時に相談することができない。

以上のようなメリット・デメリットがあります。

 

医療機関やAGAクリニックで育毛治療するのがベストな対策法になりますが、費用の面や通院時間がない人は、個人輸入で別の育毛剤を入手し、必要量を守りながら自分で育毛を続ける方法もあります。

また、市販製品(育毛剤+サプリメント)は、手軽に買うことができますが、あくまで医薬部外品の育毛剤になるため、プロペシア等の医薬品に比べて育毛効果は感じられにくいかもしれません。

しかし、副作用の可能性はほぼゼロです。薄毛の初期段階や症状的に軽かった人には、リスクの無い市販育毛剤だけでも育毛は可能なので、副作用に不安がある人はこちらを試してみると良いでしょう。

まとめ

プロペシアで副作用が起きる可能性はかなり少ないですし、AGAクリニックで薄毛治療をしている場合は、医師の指示の下、適切な対処法と最適な治療法が受けられるので心配はいりません。

ただ、AGAクリニック以外で育毛対策を行っている場合には、体調の変化や頭皮の異常に気付いたら、すぐにプロペシアの使用を中止し、悪化を防ぐためにも病院やAGAクリニックへ受診するようにください。

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