なぜ、プロペシアは女性が触れてはいけないのか?問題点と注意点

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男性型脱毛症の治療薬プロペシアは薄毛に対し大きな効果が期待できる一方、取り扱いにも注意が必要です。

気をつけなければならないのは、服用する男性自身が感じる副作用だけではありません。女性がプロペシアを触ることは厳禁とされているため、保管や管理方法にまで注意を払わなければいけません。

なぜ、プロペシアは女性が触ることすら禁止されているのか?プロペシアの作用の仕組みや副作用を理解した上で、詳しくまとめました。

プロペシアに記載されている副作用に関する注意事項。

プロペシアには副作用の危険性があり、以下のような注意事項があります。

女性には効果が認められていません。妊婦、妊娠している可能性のある婦人及び授乳中の婦人は服用しないでください。(妊娠中の婦人が本剤を服用すると、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。)

妊娠中の婦人が本剤を服用したり、破損した錠剤に触れて有効成分が吸収されたりすると、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。なお、このお薬はコーティングされているので、通常の扱いにおいて有効成分に触れることはありません。また、錠剤を割って服用した場合の安全性・有効性は保証されておりません。

フィナステリド錠は肝臓で代謝されるお薬です。服用中に肝臓の酵素が上昇した報告があります。肝機能障害のある方は、フィナステリド錠を処方される医師にご相談ください。

プロペシアに女性が触れると、どんな危険性があるのか。

女性が錠剤に触れると、男の子を妊娠中だった場合、生殖器官などの正常な発育に影響を及ぼす可能性があります。触れるだけで皮膚から成分を吸収し血液の流れにのってしまいます。

通常、プロペシアの錠剤はコーティングを施されているため触ったとしても直接有効成分に触れることはありません。

しかし1mg錠を半分に割って0.5mgずつ接種しようとした際に、有効成分の含まれた微量の粉が机の上などに残り、それを女性が知らずに触ってしまう恐れがあります。その為、錠剤を割らないようにとの注意喚起もされています。

また、錠剤を割って手に取って服用することで、手にも有効成分が微量残ることがあります。その手で女性に触れることでも、同じように成分を女性が吸収してしまうおそれがあります。

プロペシアと同じように男性型脱毛症(AGA)の治療で使われるものにミノキシジルがあります。こちらは、女性の脱毛症治療にも使用されており、触れることは問題ありません。

ただし、女性用と男性用があるので、必ず女性用を使用することが大切です。

違いは、濃度です。

女性の場合、濃度が低くとも十分な効果がみられます。高濃度のものを使ってしまうと、体毛が濃くなるなどの副作用が出る可能性がありますので、注意してください。

「女性に触れされない」だけじゃない、プロペシア服用中の注意点

プロペシア服用中の男性の精液には、有効成分であるフィナステリドが含まれている可能性があります。公式には、禁忌事項として記載されていませんが、臨床データがまだ豊富でないことも事実です。

なるべくであれば、服用中には性行為を控えたり、コンドームを使ったりなどの対策を行うと、安心です。とくに女性が妊娠中の性行為の場合、より慎重になることが必要です。

献血センターの定めでは、プロペシアを服用している方は服用中止から1カ月間献血を制限しています。これは、ちょうどプロペシアの有効成分が身体から抜けるとされている時期と同じくらいです。商品名がプロペシアでなく、ジェネリックであっても有効成分は同じなので注意しましょう。

また、アメリカFDAはプロペシアがED症状、勃起不全、射精不全のおそれがあることを注意事項に追加するよう、MSD社に対して要請をしていますが、こちらもまだはっきりとした見解はなされていません。

女性版プロペシアと言われる、びまん性脱毛症改善薬「パントガール」とは

女性にも薄毛の症状は起こります。びまん性脱毛症とよばれ、男性型脱毛症とは区別されています。

共通点としては、男性ホルモンの働きが強くなる点です。

びまん性脱毛症は、女性ホルモンの働きが加齢やストレス、出産、生活習慣の乱れ、過度なダイエットによって弱まってくることが原因です。

しかし弱まったとしても、男性と比べると男性ホルモンの量はもちろん少なく、女性ホルモンも多いので、AGA(男性型脱毛症)ほどの症状になることはありません。

また、男性型脱毛症の場合、一部分の薄毛が目立つことが特徴的ですが、びまん性脱毛症の場合は全体的に薄毛がみられることが多いです。

改善しようと思い、男性用育毛剤を服用してはいけません。女性にとっては重大なトラブルが起こる可能性が高いです。体毛が濃くなるなどの危険性もあります。女性向けの育毛剤ではパントガールというものが有名です。

パントガールは世界初の効果が認められている女性用育毛剤です。

薄毛改善のために必要な栄養素が豊富に含まれており、髪の毛の成長を助けてくれます。

主な成分は、以下の表の通りです。

主成分 働き
ケラチン 髪の毛や皮膚をつくるタンパク質
パラアミノ安息香酸 白髪を戻し若々しく保つ
パントテン酸カルシウム 髪の毛や皮膚を正常に保つ
ビタミンB1 必要なエネルギーを生産
薬用酵母 ビタミン、タンパク質を豊富に含む
L-シスチン 髪の毛や皮膚を作るもととなる

副作用の報告もなく、比較的安全性の高い医薬品なので、多くの女性に支持されています。

まとめ

プロペシアは錠剤自体を女性が触らないようにすることはもちろんのこと、砕いたりしてその粉が女性に触れないようにすることも大切です。服用の際にはそのまま水で飲み込み、錠剤を触った手をしっかりと洗うことで、手から手へと成分が触れてしまうことも防げます。

また、女性の場合は薄毛で悩まれた際には、プロペシアは危険ですので、パントガールを選択するようにしましょう。

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