若い世代の薄毛はAGAが原因であることが多いのに対し、50代以降はAGAだけでなく老化現象も視野に入れての対策が必要です。ここでは加齢による脱毛の原因と、毛髪のエイジングケアについて説明します。
老化現象の脱毛は50歳くらいから始まります。※個人差あり
抜け毛の原因はAGA(男性型脱毛症)だけでなく「老人性脱毛症」といって、老化が原因で起こる事もあります。比較的、AGAによる抜け毛は若い人~中年期に多く、ある程度の年齢(老人)になると、AGAよりも老人性脱毛症であることが多くなります。
老人性脱毛症の特徴として挙げられるのは、
- 頭頂部や前頭部からハゲるのではなく、全体的にうっすらとハゲてくる
- 加齢によって症状が現れ、若い世代にはみられない
また、AGAの脱毛症は男性ホルモンが原因ですが、老人性脱毛症は単純に老化が原因。加齢による頭皮の血行障害、頭皮の老化、毛根の衰退などが抜け毛に繋がっています。
ひとつひとつを簡単に説明します。
頭皮の血行障害
血管は老化します。老化した血管は十分な栄養を髪の毛根にまで運ぶことができず薄毛の原因になります。
頭皮の老化
老化した頭皮はカチカチに固くなります。この原因は身体のコラーゲンや水分量が減少することで引き起こります。
毛根の衰退
毛母細胞の細胞分裂がしっかりと成されて、根を張っている毛髪は抜けにくいですが、老化によって衰弱した毛根は抜けやすくなります。
これら老化が原因で起こる抜け毛は、早い人で50代から始まります。50歳を過ぎてから薄毛に悩んでいる人は、老人性脱毛症も視野に入れ対策する必要があります。
AGAも、年齢が上がるほど発症率が上がります。
AGAは年齢に関係なく起こり得る薄毛の症状ですが、年齢によって発症率が違います。遺伝要因が強いとはいえ、年を重ねるほど発症率が上がるんです。
老人性脱毛症は早い人で50代から発症すると言いましたが、AGA脱毛症も50~59歳では44%。60~69歳では半数以上の51%が発症という結果になっています。2人に1人はAGAを発症していることになります。
50歳未満で薄毛が始まったらAGAの可能性が高いですが、50代から薄毛が始まったのであれば、AGAと老人性脱毛症、どちらに対する対策も必要ということになります。
加齢による薄毛の対策 あれこれ
老人性脱毛症は加齢による脱毛症です。ということは、それ以前にエイジングケアをすることが薄毛の予防に繋がる、ということになります。では、老化を防ぐにはどんな方法があるのでしょうか。
適度な運動で血流改善
ランニングなど運動を習慣にしている人は、インドア派の人に比べて若々しく見えると思います。運動をすることで血流が良くなり、毛母細胞まで栄養が行き届くため髪の毛を丈夫に育てます。
バランスの良い食事で良質な栄養補給
アンチエイジングには、体が酸化するのを防ぐ抗酸化作用の働きがあるバナナやかぼちゃ、ニンジン、キャベツなどの野菜。そして、血糖値を調節してくれる和食、性ホルモンを補充してくれる亜鉛を含む牡蠣や鰻、牛肉など、アンチエイジング効果のある食事をバランスよく食べるようにします。
足りない栄養をサプリで補う
食生活に気をつかっていても、外食続きになったり呑み会が続いたりすることってありますよね、そんな時は足りない栄養をサプリで補いましょう。育毛効果のあるサプリメントとしては、亜鉛やノコギリヤシ、イソフラボンなどがあります。
たばこを止める
たばこを吸っている人は、ハゲている人が多いそうです。たばこは血管を収縮させるので栄養が毛根に届くのを妨害して、髪の毛の成長を妨げます。百害あって一利なし。たばこは薄毛を治したいなら止めるべきです。
AGA対策は若いうちから!
普段は別に気にならないけれど、毛髪を洗って髪が濡れている状態だと薄い気がする…なんてことはありませんか?もしそんな風に感じているなら早急に対処すべき!自覚が出てきた時点で既に髪の毛は元の毛髪量の60%程度まで減少しているんだそうです。
そのまま薄毛が進み元の毛量の40%を切ると、濡れていない状態でも自他共に薄くなったと認めざるをえない薄毛状態になります。AGAは放っておいても治りません。進行性という性質があるので、治療で歯止めをしない限り、なかなか改善は難しいのです。
風邪と同じように、AGAはハゲはじめが肝心!早く気づいて早めに対策することで、時間的にも心理的にもコスト面でも、ストレスが少なくて済むんです。
AGAの予防は薄毛が酷くなっていないうちからでも始めることができます。
シャンプー剤やシャンプー方法の見直しで頭皮環境を改善する、育毛剤を使って毛髪が育つ手助けをする、生活習慣の見直しで抜け毛を防ぐなど、できるところから始めましょう。
老化による薄毛(脱毛)はとにかく早めの対策を! まとめ
今悩んでいる薄毛の原因がAGAなのか、老人性脱毛症なのかによっても対策は異なります。また症状の進行具合によっても、薄毛対策で十分なのか?薄毛治療が必要なのか?対処の仕方も変わってきます。
いずれにしても脱毛のメカニズムを知り、早めの対策と生活習慣や食生活の見直しをすることがとっても大事です。今から是非始めてみてください。