育毛剤を使ったらこの薄毛は改善されるのか？と期待を胸に使い始めてみますが、直後に毛が生えるなんてことはあり得ません。それならどれくらいの期間で効果を実感できるのか？調べてみました。
育毛剤が効くまで、最低でもおよそ３ヶ月
「 育毛剤を使い続けても、なかなか効果が出ない 」そうなると、この育毛剤は自分に効かないんじゃないか？他の育毛剤を探したほうが良いのか？と焦ってしまいますが、一般的には育毛剤の効果が出るまでには（ 個人差もありますが ）3ヵ月程度かかると言われています。
それも、もともと生えている髪の毛のハリやコシが出てくるなどの、ちょっとした変化が3ヵ月辺りから出てくることもあるということなので、本格的な育毛実感には6ヵ月かかるのが普通だそうです。
気長に毎日育毛剤を使用していくことが大切です。
人によってはさらに長くかかる人もいます。まずは3ヵ月～6ヵ月を目安に使い続け、12ヵ月を越しても頭皮状態に変化がなければ、皮膚科やAGAクリニックで相談をしたり、違う医薬品へと変更する必要も出てきます。
また、育毛剤の種類によっても効果が出る期間に違いがあります。
医薬品の場合は内服薬、外用ともに上記の通りですが、ドラッグストアなどで購入することのできる市販品では、髪の毛の毛乳頭に働きかけて育毛を促すよりも、頭皮環境改善を重視している場合もあります。そういった商品のは、3ヵ月経過してもあまり目立った変化が出てこないことも多いようです。
効果に疑問を感じた場合には、AGA専門クリニックで医師に判断を仰ぐなど他のアプローチも検討する必要があります。
そもそもなぜ、そんなに効果が分かりにくいものなのか？これはヘアサイクルが関係しています。
一定の期間が必要なのは、ヘアサイクルが関係しているから
育毛剤を使用し始めても直ぐには効果がわからない。何故3ヵ月程度かかってしまうのか。それにはヘアサイクルと呼ばれる、髪の毛の一生の流れが関わっています。
髪の毛も人と同じように寿命があり、男性は3～5年、女性は4～6年が一般的な寿命の周期です。
このヘアサイクルには大まかに分けて３つの時期があります。
（1）成長期……毛母細胞分裂が活発に行われることで成長を続ける時期です。髪の毛全体の約90％が成長期なので、１ヵ月の間で髪の毛が伸びている実感をしっかりとあります（約3～6年）。
（2）退行期……活発だった毛母細胞分裂は衰えてゆき、髪の毛が伸びて成長している実感も少なくなっていきます。髪の毛全体では約5～10％が退行期9です。また、メラニン色素も弱まるため、髪の毛の黒さが失われ、白くなることもあります。（約2～3週間）
（3）休止期……衰えつつあった、毛母細胞分裂は完全に止まり、髪の毛が伸びる実感は完全になくなります。そして、新しく毛根の下から生えてくる髪の毛に押し上げられて、自然と脱毛します。髪の毛全体の5～10％は休止期にあたります。（約3カ月）
育毛剤の効果に強く影響が出てくるのは、この（3）の休止期です。新しく生えてくる髪の毛が古い髪の毛を押し上げて、頭皮から姿をあらわすのに、だいたい3ヵ月の時間が必要となってしまいますので、育毛剤の効果によって、着実に髪の毛が頭皮の下で成長していたとしても、実際に発毛効果の実感が得られるまでには3ヵ月程度かかってしまうというわけです。
薄毛改善は焦らずじっくりと取り組む
薄毛改善は目に見えない頭皮の下でも着実に進んでいくため、焦って結果を求めずに、最初の数カ月は効果が実感できないのは当たり前だという気持ちで取り組んでいくことが大切です。
また、せっかく毎日育毛剤を使用したとしても、日々の食生活や生活習慣に問題があり頭皮環境が悪化してしまうと、育毛剤の効果が半減してしまったり、発毛効果が感じられなかったりすることもあります。
頭皮環境を悪化させる生活習慣は、煙草とアルコール、睡眠不足など。
これらは育毛剤を使う行為に反する悪習慣です。
煙草に含まれているニコチンには血管収縮作用があるので血行が悪くなり、髪の毛に栄養を送るための血管も狭くしてしまいます。すると、髪の毛の発育が阻害されてしまい、なかなか薄毛が改善されなくなります。
逆に、アルコールには血管拡張作用があるため、血液の流れを良くします。しかし大量に摂取することで肝臓機能を疲弊させ、髪の毛に行き渡らせる予定であった栄養素を全て、アルコール分解に動員させてしまい、結果的に髪の毛は栄養が不足してしまいます。アルコールを飲む際には適量が大切です。
そして睡眠不足。髪の毛の成長は毛根での細胞分裂に支えられています。分裂が少なくなれば髪の毛は細くなり成長も遅くなります。逆に分裂が増えることで、髪の毛は太くなり成長も早まります。この細胞分裂は睡眠によって多く起こすことができますので、きちんと睡眠時間を確保することが大事です。
育毛剤を使うなら、その効果を最大限活かすための生活習慣を心がけることが大切です。育毛剤を使っているから多少の悪習慣はいいや、と考えるのは問題。これらの悪習慣は育毛剤の効果より大きい影響を頭皮に与えているようです。
最後に、頭皮の清潔にも心掛けたいところです。塗るタイプの育毛剤の場合、頭皮に汚れが溜まった状態だと、有効成分の吸収を低下させてしまうおそれもあるので頭皮を清潔に保つことも育毛剤の効果を実感するためには必要です。
育毛剤の効果が出るまでの期間とは？ まとめ
最初の、何の変化もない３カ月は焦りなどから辛く感じることも多いかと思いますが、とにかく無心で、歯磨きの習慣のように育毛剤を使用する習慣をつけてしまうことが大切です。
そのためには金銭的に負担のないコスパの良い商品を選ぶことや、計画的に総合的に育毛に取り組む心構えも必要。
最初は結果が目に見えないだけで、これから発毛する毛髪には何かしら良い効果が出ていることを期待して継続することが大事です。