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育毛シャンプーは安いものを使っていいのか?

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育毛シャンプーも安いものから高級品と言われるものまで、色んな価格のものがありますが、出来ることなら安く済ませたい!

そこで、安い育毛シャンプーでも効果があるのか?逆に、高ければ良いっていう発想は間違いないのか?という疑問を、市販で手頃に買える育毛シャンプーを中心に調査しました。

安い育毛シャンプーでも育毛や薄毛対策に効果があるのか?

育毛シャンプーというと、髪が生えてフサフサになるといったようなイメージがあるのではないでしょうか。しかし、実際にはそういった効果はありません。

ではただの気休めなのか?というと、そうではないです。重要なのは頭皮環境の改善です。

育毛シャンプーとよばれるものには、頭皮環境を改善し、髪が健康に生えやすい環境をつくることで、育毛や薄毛対策に対する効果があります。

畑で例えるならば、土を耕して良い土壌をつくるのが育毛シャンプーの役割です。また、そこに肥料である育毛剤を使用することで、相乗効果を期待することができます。

育毛シャンプーの値段は様々で、一般的には3,000~5,000円程度が相場とされています。

CMで有名なスカルプDは、3,900円です。ちなみにスカルプDを販売しているアンファーは2年間で約40億円もの広告宣伝費を計上しています。同期間の売上高は約147億円なので、27%(ボトル1個あたり約1,100円)程度は広告宣伝費です。

基本的に値段の差は成分の差にはっきりとあらわれますが、安くとも頭皮環境を改善できるものであれば効果はあります。成分に関しては後ほど詳しく解説します。

そもそも値段の安い「育毛シャンプー」はあるのか?

ここでは定義をはっきりとさせるために、3,000円未満を安い育毛シャンプーとします。

現在、1,000円を下回るものから10,000円を超えるものまで幅広い育毛シャンプーが発売されており、まさに玉石混合の市場です。これらは、市販の一般的なシャンプーと一体何が違うのでしょうか。

育毛シャンプーの場合、頭皮環境改善に重点を置いた成分、男性ホルモンの影響が強いといわれているAGA(男性型脱毛症)を抑制するための成分(冬虫夏草エキス・キウイエキス・オウゴンエキス・ソウハクヒなど)、薄毛の原因である頭皮の血行不良を改善するための血管拡張効果がある成分(サリチル酸・ジオウエキス・レゾルシン・センブリエキス・ゴボウ根エキス・イチョウエキスなど)が配合されています。

一般的なシャンプーの場合、頭皮よりも髪の毛をツヤツヤさらさらにするための成分が含まれていることが多いです。それによって頭皮をふさいでしまう可能性も高まり、髪の毛の発育を阻害することがあります。

価格の高い育毛シャンプーと安い育毛シャンプーとでは何が違うのか

界面活性剤は悪い化学物質らしいから入っていないシャンプーがいいな!と考える方もいるかもしれませんが、実はそれは間違いです。そもそも界面活性剤が使用されていないシャンプーは存在しません。

異なる2つの物質の間には必ず境界があり、界面とよびます。その界面に作用し、本来は混じり合わない水と油のようなものに対して働きかけ、性質を変化させ、混じり合わせることで洗浄効果があらわれます。これらの働きをする物質を界面活性剤と総称しています。

つまり界面活性剤成分のないものは洗剤ではないので、間違えないようにしましょう。自然由来成分100%の石鹸でさえも、界面活性剤成分は入っています。

しかし、界面活性剤には様々なものがあり、育毛に適さないものもあります。シャンプーに使用されているものは大きくわけて3つあり、値段にも大きく関係してきますので、詳しく解説をしていきます。

石油系界面活性剤シャンプー

別名では高級アルコール系ともよばれます。高級という響きは効果がありそうな気がしますが、これは炭素数が高いことを示している言葉です。炭素数が高ければ高いほど、洗浄力が強力になり、頭皮の脂をごっそり落とします。

注意しなければならないのは、必要な頭皮の脂も落としてしまうことです。必要な脂を落とすことで、頭皮は非常に乾燥し、その乾燥を補うため、より多くの脂が頭皮から出てきます。脂が必要以上に出ると、毛穴を覆ってしまい、髪の成長にとって大きな阻害となります。

成分表示ではラウレル硫酸、ウラレス硫酸、スルホン酸などと記載されています。

メリットとしては、原価が安いため、シャンプーの価格を比較的安く抑えることができる点があげられますが、頭皮環境を整えるという観点でみると、あまりおすすめできるものではありません。

アミノ酸系界面活性剤シャンプー

天然成分由来の界面活性剤です。石油系と比べると洗浄力は弱まりマイルドなものとなりますが、近年では毎日髪を洗うことが一般的であるため、アミノ酸系界面活性剤で十分汚れを落とすことができます。

また、余分な脂を取りすぎてしまうことがなく、頭皮の乾燥を防ぎ、頭皮環境改善に効果があります。育毛シャンプーとしての効果も期待できます。刺激性が弱いため、赤ちゃん用のシャンプーに使われることも多いです。

髪はアミノ酸の集まりからなるたんぱく質で構成されているため、頭皮や髪の栄養分となります。髪を柔軟にする効果もあるため、ヘアケア用品で幅広く使用されている界面活性剤です。

成分表示では、ラウリン酸・ミリスチン酸・ココイルグルタミン酸・グリシン・メチルアラニン・サルコシン・ヤシ油脂肪酸などと記載されています。

デメリットとしては、泡立ちが少なく慣れるまでは洗っている実感が乏しいこと、価格が石油系よりも高い傾向である点があげられます。

※成分表示は割合の多いものから順番に記載されています。
アミノ酸シャンプーと宣伝し販売していても、成分表示が最初のほうに書かれていないものは、あまり大きな効果が期待できません。チェックする際には、最初のほうに成分名が記載されているかも確認しましょう。

石鹸系界面活性剤シャンプー

主に天然油脂とアルカリ(苛性ソーダ)を反応させて作っています。古来より使われており、自然素材のため安全性が高く、成分解性が高く自然環境にも優しいことから一定の人気があります。

頭皮への刺激は少ないけれども、強い洗浄力があります。頭皮や髪のタイプによっては、効果が大きく分かれやすい点が特徴です。

成分表示は、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウムなどで記載されています。

デメリットとしては石鹸カスが出ること、頭皮の脂を取りすぎてしまうことがあげられます。

安い育毛シャンプーVS高級市販シャンプーだったら?

安い育毛シャンプーでもアミノ酸系界面活性剤を使用し、頭皮改善に役立つものであれば、高級市販シャンプーでなくとも効果を期待することはできます。

しかし傾向としては、安い育毛シャンプーには石油系界面活性剤が、高級市販シャンプーにはアミノ酸系界面活性剤が使用されている可能性が高いです。

値段の安い育毛シャンプーには、それなりの理由がある。

メリット デメリット
高い育毛
シャンプー
・アミノ酸系界面活性剤により頭皮環境の改善効果がある。
・AGA対策や血管拡張作用のある有効成分が多く配合されている。
・値段が高いため継続するのに負担がかかる。
安い育毛
シャンプー
・値段が安いので継続するのに負担がかからない。 ・石油系界面活性剤により頭皮の脂が多くなる。
・育毛シャンプーとうたっていても、実際には有効成分が入っていないこともある。

値段の差は、界面活性剤の種類、また保湿・育毛成分などの原料と大きく関係があるため、頭皮環境改善に適したものを、うたい文句に惑わされずに選んでいく必要があります。効能や効果に目を通すだけではなく、シャンプーボトルの裏側に書かれている成分表示で読み取っていきましょう。

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