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運動が「AGA対策」になるケースと、「薄毛の原因」になるケース

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ジョギングなどの有酸素運動はAGA対策になるらしい。でも筋トレは薄毛(ハゲ)の原因になるらしい。正しいのはどっち?このページでは運動とAGA・薄毛の関係について説明します。

運動がAGA対策になると言われている理由 - DHTを抑制・汗とともにDHTを排泄 -

DHT(ジヒドロテストステロン)はAGA(男性型脱毛症)の原因となる物質です。しかしこれは体内に最初から存在するものではなく、男性ホルモンであるテストステロンがα還元酵素の5αリダクターゼという物質と結びつくことでDHTへ変換されます。AGA予防のためにはDHTを生成させないようにすること、そして生成されてしまったものを排出すること、この2つが重要です。

DHTを生成させないようにするにはプロペシア(フィナステリド)を筆頭とするα還元酵素阻害薬が有名です。では排出するにはどうすれば良いのか?というと、運動をして汗とともに排泄していくという方法があるのです。

とくに有酸素運動であるジョギングやウォーキング、スイミングなどを30分以上継続していくことでより効果が認められると言われています。尿でもDHTを排泄できますが、汗よりも効果は下がってしまいます。

運動で育毛効果、成長ホルモンに注目!

「 成長ホルモン 」とは名前から期待できる通り、髪の毛を成長促進させる力があります。もちろん、髪の毛だけでなく全身の成長を担っています。

髪の毛は毛母細胞が活性化することで細胞分裂を起こし、伸びていきます。この成長のためにはIGF-1(インスリン様成長因子-1)という物質が必要不可欠。成長ホルモンはこの物質を分泌するため、髪の毛の成長に深く関わっていると言えます。

できることなら成長ホルモンをたくさん分泌させたいですよね。実はそれは運動で実現可能だと言われています。

従来は無酸素運動を行い乳酸を発生させることで成長ホルモン分泌を増加させることができると考えられており、有酸素運動では難しいと言われてきました。
そのため筋力トレーニングや加圧トレーニングが主流でしたが、近年の研究では有酸素運動で体内の一酸化窒素が増えることでも成長ホルモン分泌が増加することがわかってきました。

理想的には両方の運動をバランス良く行うことなので、軽いジョギングにダンベル運動を加えたりなどの一工夫で、飽きずに運動を継続していくことができるはずです。

運動不足による肥満 = 薄毛…??

運動不足は薄毛の原因になります。医学的には直接の原因とはされていませんが実は間接的に密接な関係があるのです。

運動不足が続いていくと徐々に脂肪がたまり肥満体質となります。脂肪が血管を圧迫することで血液の通り道が狭くなってしまいます。すると、より高い圧力を加えなければ血液を全身に巡らせることができなくなってしまうので、結果高血圧となります。

AGA治療として有名なミノキシジルは元々高血圧患者のための薬であり、その使用過程で育毛効果が発見されたという経緯もあります。これはミノキシジルの「血液循環がスムーズになる作用」によって、髪の毛の成長に必要な栄養素がしっかりと毛根にまで届けられるようになったことが要因です。

つまり運動不足を解消して脂肪を減らし、血管の状態を良好に保つことで薄毛予防ができるのです。激しい強度な運動が必要なわけではなく、1日20~30分の運動で効果は出ます。是非運動習慣を取り入れて血行促進してみてはいかがでしょうか。

でも筋トレは薄毛の原因になる…?

筋トレをすると薄毛になるという話は今でもチラホラ聞きます。その真偽とは?気になりますよね。実は半分正解半分間違いなのです。

筋トレを行うと亜鉛が消費されます。運動時、汗と共に排泄されるとも言われていますが、他にも筋肉を作ったり、筋トレ後の疲労物質を除去したりと、運動する人は特に亜鉛の費が多くなります。
亜鉛は髪の毛を成長させるための大切な栄養素の1つなので、欠乏してしまうと髪の発達が阻害されてしまいます。

また男性ホルモンであるテストステロンは筋トレによって増加します。テストステロンが増加するとAGAの大きな原因となるDHTに変換される量も、絶対的に増えてしまいます。

これだけ聞くと筋トレは、誰にとってもリスクが多いように思えてしまうかもしれません。しかしそれを覆したハミルトン博士の実験があります。

ハミルトン博士の実験

以下の去勢(体内で男性ホルモンを作れない)された二人の男性がいます。

  • もともとハゲていないAさん
  • ハゲが進行しているBさん

両者とも去勢をしたことで髪の毛は減ることも増えることもなく現状維持を保ちました。

しかし男性ホルモン(テストステロン)を注射したところ、もともとハゲていないAさんは変わらずそのままだったのに対してハゲが進行していたBさんは、ハゲの進行が再開してしまいました。

この実験結果から、単純に男性ホルモンの増減が薄毛になるかどうかを決めるわけではなくどれだけ男性ホルモンが多くともハゲない人はハゲないということがわかりました。つまり、元々の体質、遺伝的な要素も深く関わってくるということが証明されました。

有酸素運動はAGA対策になる!でも根本的な解決はできない。

有酸素運動でDHTを排出したり、肥満を予防することはAGA対策として有効ですが、AGAによる脱毛は遺伝によるところが大きいので必ずしも根本的な解決とはなりません。

しかし運動は成長ホルモンの増加や、血流促進など人の体を健康に保つたためにとても良いものです。AGAの遺伝的なリスクがない人でもAGAによる脱毛が始まる人もいます。それらを総合的に考えても運動不足は解消しておいた方が良いかと思います。

某AGA専門クリニックの先生が言っていましたが、肥満と薄毛の関連性に医学的な根拠はないそうです。でもクリニックに訪れる患者さんは肥満の人が多い気がします、ということでした。

運動がAGA対策になるケースと薄毛の原因になるケース まとめ

脱毛に関してよく噂されていることでも、よくよく追求してみると違った一面が見えてきたのではないでしょうか。薄毛の原因は1つだけではなく複合的なものであることの方が多いです。闇雲に様々な育毛方法を試すよりも、今の生活習慣が健康を作るものか?健康を失うものか?を今一度見直してみるのも大切だと分かりました。

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