育毛剤の飲み薬は効果が高いと言われるけれど、本当にそうなのか調べてみました。また、飲み薬タイプの種類と具体的な入手法をまとめました。
飲み薬タイプの育毛剤は効果が高い
育毛剤には基本的に塗るタイプの外用薬と飲むタイプの内服薬があります。最初は内服薬よりも外用薬のほうが抵抗なく使用できる方も多いのではないでしょうか。
医薬品の育毛剤は、外用薬よりも内服薬のほうが効果は高いです。
外用薬を頭皮に塗った場合、毛穴から出る皮脂や頭皮の状態によって浸透率にバラつきが出やすくなります。薬用成分が髪の毛の根元にある乳毛頭に到達することで活性化し育毛効果が出やすくなるのですが、外用薬の場合は乳毛頭への到達率に差が出てしまいその結果、育毛効果が低下する恐れがあります。
また塗布後、体温によって薬品が蒸発してしまうこともあります。そうなると薬用成分が浸透することは難しく、育毛効果にバラつきが出てしまいます。
その点内服薬は有効成分が血液に溶けて全身に送り届けられます。頭皮でもバラつきが出にくく均等に有効成分が乳毛頭に浸透するため、安定した育毛実感が得やすいです。
しかし同時に、全身を有効成分が循環するため、思いがけない副作用などが起こる可能性は外用薬よりも高くなります。
上記は医薬品の場合であってサプリメントの育毛剤の場合、副作用の心配はありませんが育毛効果は医薬品よりも少ないです。もちろん効果が全くないわけではなく、育毛に直結するというより育毛しやすい頭皮環境を作るというイメージです。
育毛剤飲み薬1:【男性専用】プロペシア
プロペシアは厚生労働省の認可を受けているAGA治療薬であり、多くのAGA専門クリニックでも取り扱われています。
臨床データも豊富であるため比較的安心して服用できますが取り扱いには注意が必要です。有効成分であるフィナステリドは、女性が薬剤に触れるだけで皮膚から成分を吸収し血液中に入り込み、胎児に影響を及ぼす可能性があります。コーティングはされていますが、薬剤が欠けた場合や割って飲むなどの服用方法を取ってしまうと危険であることを知っておく必要があります。
改善 | 不変 | 進行 | |
プラセボ群 | 6% | 72% | 22% |
プロペシア0,2mg群 | 54% | 41% | 5% |
プロペシア1mg群 | 58% | 40% | 2% |
MSD株式会社によるプロペシア国内投与試験(1年間)によると、約98%の人が薄毛の改善または進行停止の効果を実感しています。
育毛剤飲み薬2:ミノキシジル
ミノキシジルの塗り薬(外用薬)は厚生労働省の認可を受けており、プロペシアと同じくAGAクリニックで取り扱いがあります。リアップに含まれ多くの発毛実績を出していますが、飲み薬としてのミノキシジルの認可はなく、入手方法は取り扱いのあるクリニックで実費で購入するか個人輸入での購入となります。
個人輸入ではミノキシジルのタブレット(通称ミノタブ)が人気ですが、副作用の心配もあるため自己判断での服用はお薦めできません。
ミノキシジルは元もと高血圧の薬として作られ、副作用で体毛が増えるという効果が認められた事からAGA治療薬として発売されました。
ミノキシジルの血管を拡張させる作用により血流改善、毛根に栄養が行き渡り発毛効果を実感する人が多い一方で、血圧に変化を起こしてしまう副作用も報告されています。高血圧・低血圧の人は使用することができません。
日本で認可されていないものの、AGAの専門医によっては発毛効果を重視し「何かあったら処方医の責任」というリスクを負ってミノキシジルを配合したオリジナル薬として処方しているところもあります。この場合には、薬が合わない、副作用が起こるといった心配事も逐一相談できるのでいくらかは安心です。
育毛剤飲み薬3:ザガーロ
2015年に認可された医薬品であり、プロペシアと同じようにAGAの原因である男性ホルモンの働きを阻害する効果があります。その効果はプロペシアよりも上とされているため、プロペシアで育毛実感ができなかった場合、ザガーロに切り替えることで良い結果になる可能性もあります。
※引用:臨床成績・安全性情報臨床成績[フィナステリドを対照とした第Ⅱ/Ⅲ相国際共同試験(第Ⅲ相試験:非劣性試験)]
プロペシアの有効成分であるフィナステリドと比較すると、ザガーロ0.1mgでは6.5本、ザガーロ0.5mgでは33.1本と大きな差をつけています。
認可されたばかりですが、これから臨床データが増えていくことでより高い効果を出す医薬品としてのイメージが定着していくことでしょう。
飲み薬4:【女性用】パントガール
パントガールが登場するまで、女性用の薄毛治療では外用薬や注射療法が一般的でした。また自己判断を誤り男性用AGA治療薬を服用してしまうことでの副作用の懸念などもありました。
パントガールは世界で初めて女性の薄毛治療薬として安全性と効果が認められたものであり、副作用の報告もありません。現在では薄毛に悩む多くのお女性に使用されています。
※引用:臨床試験2:びまん性脱毛症と毛髪構造損傷の治療の有効性
安全性の高さもさることながら効果の早さも特徴的です。投与1ヵ月半後にはほぼ、びまん性脱毛症と毛髪構造損傷の改善効果が表れています。投与終了時にはほぼ完全に脱毛症状が消えており高い治療効果を引き出すことが可能です。
育毛剤の飲み薬を入手するには
実際に育毛剤を手に入れるためにはどうすれば良いのでしょうか。
基本的には医師の処方もしくは個人輸入の2択になります。しかし頭皮の状態や体質によって効果のある薬、AGAクリニックを受診して医師に処方をしてもらう方法がオススメです。
個人輸入は経過観察ができない、副作用が起こった時の対処ができないなど様々なリスクが伴います。
育毛剤の飲み薬って効果あるの? まとめ
育毛剤の効果は体質や頭皮状態、AGAの進行度によって異なります。また、持病によっては服用が禁止されているものもあるため、自己判断で薬を探すよりも専門の医師に相談をしたほうが効果は勿論、結果的に費用も時間も節約できるはずです。