「日本で唯一の発毛剤」というのは威厳があります。これだけ世の中にたくさんの育毛剤が売られているのに日本で唯一?と思いますが、医学的根拠があるという点で、確かに唯一。このページではリアップについて詳しく説明します。
リアップとは?
リアップとはAGA(男性型脱毛症)治療に使用される第一類医薬品です。発毛に効果があると国に認められているミノキシジルが主成分で、「発毛」や「脱毛(抜け毛)の進行予防」として日本初、唯一登録されている医薬品でもあります。
リアップが発売された頃は塗るタイプの外用薬だけでしたが、近年はラインナップも増えクレンジングやスカルプシャンプー、コンディショナー、マッサージ用トニック、女性用などとバリエーションが豊富です。
ミノキシジル含有量も1%と5%があり、症状の進行具合によって使い分けることが可能です。
以前はプロペシア(有効成分はフィナステリド)が主なAGA治療薬として使用されていましたが、ミノキシジルも同程度の育毛効果があり、
さらにはプロペシアで問題になっている副作用が、ミノキシジルには無いというメリットもあり、今ではAGA治療の定番となっています。
リアップの発毛・育毛効果と期待度
期待できそうなリアップですが、肝心の効果はどの程度なのでしょうか。以下に、約1年間にわたる実験データがあります。
使用開始1年後には94%の改善効果があったようです。半年程度までは実感の伸び悩みもあるようなので焦らずに使い続けていく必要がありそうです。
上記の図を見ると、1㎠あたりの毛髪が平均21.6本増えています。頭皮全体の面積で考えると相当な発毛実感が伴うという結果です。
1㎠当たりにおける40μm以上の太さの髪の毛が約1本→26本となっています。太い髪の毛が増えるだけでも見た目の薄毛改善効果は絶大です。
これらの実験データを見る限り、高い確率で育毛効果が実感できそうです。販売開始から25年以上の実績があることから信頼性も感じます。
プロペシアとの併用とその役割
プロペシアにするか?ミノキシジルにするか?で迷うかもしれませんが、この2つは育毛のメカニズムが全く別物であり、併用することでより育毛効果が期待できると医師やメーカーの意見があります。
プロペシアは体内に通常ある男性ホルモンが、薄毛に深い関わりのある男性ホルモンへと変換してしまうことを防ぐ効果がある一方で、ミノキシジルは血管を拡張させて髪の毛の成長に必要な栄養をしっかりと届ける働きをします。
近年のAGAクリニックでは2種類を併用して治療を行うことで育毛実績を高めているところも多いです。
リアップの歴史
リアップの有効成分であるミノキシジルはアップジョン社(アメリカの製薬会社)が開発した血管拡張のための薬(高血圧患者向け)でした。この薬を服用していた人が副作用で全身の体毛が増加したのをきっかけに、薄毛治療薬として改良されました。
その後、ファイザー社などが外用薬として売り出し、日本では大正製薬が1999年にリアップとして販売をスタートしました。
しかし当時はミノキシジル1%含有であり、現在の5%と比較すると効果は疑問だったかもしれません。今では1%のものは女性用として販売されています。
リアップは第一類医薬品に分類され、以前は薬局やドラッグストアで薬剤師の説明を受けてから購入する必要がありました。しかし平成25年1月11日、国が「インターネットでの医薬品販売を禁止することは無効」との判決が下りました。(医薬品ネット販売の権利確認等請求事件)
これで事実上、医薬品をインターネットで販売することが解禁となりました。現在では合法的にネット通販で購入することが可能となっています。
リアップ、またミノキシジルの副作用
プロペシアのような副作用はないと言っても医薬品であるため、人によっては副作用が出てしまう場合があるようです。
全身の体毛増加
血管拡張作用があるため、全身の血流が良くなります。すると頭皮以外の全身の毛根にも栄養をたっぷりと届けるため、体毛の伸びが早まったり長くなったり濃くなったり、ということが起こる可能性があります。体毛が濃くなることが気になる場合は定期的にムダ毛を処理したり、場合によっては永久脱毛をしてしまったほうが手入れの手間から解放され楽かもしれません。
頭皮の痒みやかぶれ
薬剤の有効成分もしくはその他の配合成分と肌質が合っていないと起こります。無理をして使い続けてしまうと頭皮が荒れてしまい、余計に脱毛を促進してしまうなんてこともあり得ます。少しでも異変を感じた際には速やかに使用を中止することが大切。症状がさらに悪化してしまうと毛根が死滅する可能性もあります。他成分の育毛剤に切り替えたり内服薬の使用など、医師と相談して今後の治療を決めるようにしましょう。
アレルギー症状
使用する前にアレルギーチェックをしておくと安心です。特に今までも医薬品や化粧品、食品などでアレルギーを起こしたことがある人はアレルギー発症の可能性があるので、使用開始直後はいつも以上に体調をチェックすること大切です。
血圧低下
元々は高血圧の患者に使用していた薬を改良したものなので、血圧への影響があります。その為、高血圧や低血圧の人が使用することは禁止されています。血圧に影響のない育毛剤もあるため、医師の診断を受けながら注意して選択していきましょう。
むくみ
むくみの症状が出た場合には血圧に変化が起こっている可能性が高いため、すぐに使用を中止して病院へ行く必要があります。
育毛剤のリアップって本当に良いのか? まとめ
育毛剤と発毛剤の違いをご存じですか?実は大きな違いがあるのです。
育毛剤は「今ある髪の毛」を育てていくためのものであるため、頭皮環境を整えることが重視されています。実際に薄毛が進行してしまっている場合には力不足だと言えます。
一方で発毛剤は「今はない髪の毛」を発毛させる働きがあります。リアップは発毛剤に分類されるため、AGAが進行し毛髪がない部分からでも新たに生やしていきたいという方にお薦めです。