育毛商品はたくさんあります。自分に合ったものを選ぶことは大切ですが、それ以上に、生活の全部を通して「育毛マニア」になる必要があります。育毛剤で対策するだけで満足するのではなく、あらゆる育毛対策を生活に取り入れる「総合力」が必要です。このページでは育毛剤と育毛シャンプーを併用することでの効果について説明します。
先ず、育毛剤と育毛シャンプーの役割を知る
「育毛シャンプーには育毛成分も含まれているから一石二鳥だ!」と考えて使う人もいるかもしれませんが、実はこの2つは目的が違います。
頭皮を土壌として例えるならば、以下のような役割分担になります。
- 育毛剤 → 作物を成長させるための肥料
- 育毛シャンプー → よく耕された豊かな土壌を作る
AGA(男性型脱毛症)などの薄毛で悩みのある人の内、80~90%の方は頭皮環境が悪化しているといわれています。
育毛シャンプーはそこに焦点をあてた商品なので、頭皮の皮脂をとりすぎず、頭皮の潤いを保ち頭皮環境を改善する役割を担っています。
薄毛対策の有効成分が含まれていると大々的に謳っている製品もありますが、シャンプーはお湯で洗い流すという性質上、成分がそこまで頭皮に残るということは考えにくいです。
もし残留しているとすれば、同時に界面活性剤なども残留している可能性が高いので、頭皮環境にとってはあまり良い影響は与えません。
シャンプーの最大の目的は適度に頭皮の汚れを洗い流すことです。油分を奪いすぎないように汚れを落とし、その後育毛剤で栄養補給をする。というのが育毛の王道です。
【例外】洗浄成分が弱く、育毛成分が豊富なシャンプーの場合
頭皮のことを第一に考えられたシャンプーで、洗浄成分が弱いもの(アミノ酸洗浄成分メイン)である場合には、シャンプーパックと呼ばれる方法を行うことで、普通にシャンプーをするよりも有効成分を頭皮に吸収させることができます。
やり方はとても簡単。いつものようにシャンプーを泡立てて頭皮や髪の毛をしっかりと洗ったら、そのまま泡がついた状態で3分間放置します。そうすると有効成分が通常よりも吸収されやすくなり、洗い上がりもしっとりします。
ただしこの方法は、洗浄力の強い界面活性剤の場合は危険。パックの間に必要な皮脂まで取り除いてしまう可能性があるのでオススメできません。
育毛剤の役割
育毛シャンプーで頭皮環境を整えられたら(汚れや余分な油を取り除き、育毛成分を吸収しやすくなったら)育毛の有効成分を頭皮に直に吸収させていくという目的で育毛剤を使用します。
配合成分には様々な種類があり、以下のような成分がよく使用されています。
血行促進作用
ミノキシジル、ピディオキシジル、セファランチン、センブリエキス、M-034など
脱毛ホルモン抑制作用
冬虫夏草エキス、シモツケソウエキス、フラボステロン、エストラジオール、オオバナサルスベリエキス、キナエキス、オウゴンエキス、ソウハクヒ、スピロノラクトン、ジエチルスチルベストロール、オキセンドロン、エチニルエストラジオール、キナエキス、オオバナサルスベリエキス、キウイエキス、オウゴンエキス、シモツケソウエキスなど
成長因子による発毛促進
ヒトオリゴペプチド-5、ヒトオリゴペプチド-13、加水分解アナツバメ巣エキス、アセチルデカペプチド-3、オクタペプチド-2、水溶性プロテオグリカン、プラセンタエキス合成遺伝子組換ヒトポリペプチド-31、
育毛剤の成分表示欄に上記のような成分名がきちんと記載されているかどうかをチェックするだけではなく、記載順も注意して見てください。あまりにも後ろにあるようだと含有量が極端に少なく、効果が疑わしいので、購入前に要チェックしてください。
次に、自分の頭皮・薄毛には何が必要なのか?を知る
薄毛の悩みの対策として「コレだけやっておけば大丈夫!」というものはありません。
AGAの発症、頭皮の皮脂や汚れによる酸化や、乾燥などによる頭皮環境の悪化が原因なのか、食生活の乱れや血行不良による栄養不足、頭皮トラブルになる疾患なのか。
原因は複数ありますが、これらが単独で薄毛要因となるよりも、複合的に悪影響を及ぼすことがほとんどです。
遺伝的要因で、避けることのできなAGAですらも男性ホルモンの影響だけでなく、ストレスやケア不足、栄養不足によって頭皮環境が悪化すると発症が早くなってしまうこともあり、逆に状態が良いと発症しないケースもあるそうです。
大切なのは何が頭皮や毛髪にとって問題になっているのかを自覚し、頭皮ケアと平行してそれらをコツコツと改善させていくことです。
結論:併用での効果は期待できる
自分自身の薄毛・抜け毛の原因を解消する成分配合のものであれば、併用することでより一層の効果が期待できます。
育毛剤と育毛シャンプーはそれぞれの役割がある。それを踏まえた上で商品を選ぶことが大切です。
シリーズ展開しているものある
商品の目的が明確で、さらにシリーズ化しているものであれば、一貫した効果が期待できるので、同シリーズで買い揃えるのも手です。セットで少し安く購入できるものもあります。
しかし、どんなに育毛剤が優れたメーカーでも、「シャンプーも完璧な商品力!」というわけでは、残念ながらありません。逆にシャンプーが優れていても、育毛剤は力不足、というメーカーもあります。
シャンプーはシャンプーに特化したメーカーの商品を、育毛剤は育毛剤に特化した商品を、別々で購入するのが今のところ、オススメです。
育毛剤と育毛シャンプー併用することで効果が上がるのか? まとめ
AGA治療の一環として育毛剤や育毛シャンプーを単品で使っていたけれど、なかなか効果が実感できない、という人は、ぜひ他の商品にも手を出してみてください。
ここでは触れていませんが、同時にサプリメントで発毛力を補佐するのも良いです。
もし人気がある商品で効果が出なかったら、自分には合っていないのか、もしくは解決できる原因が異なるということもあります。何より自分の薄毛の原因を見極め商品を選ぶことが大切です。