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抜け毛が! ビタミンAの取り過ぎが原因になることも!?

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「 ビタミンのサプリメントを飲んでいて抜け毛が増えた!」という人がいます。これはビタミンAの過剰摂取が原因かもしれません。サプリメントは効率よく栄養が摂れる反面、過剰摂取に気をつけないといけません。ビタミンAがなぜ抜け毛の原因になるのか?このページでは解説します。

南極探検家の大部分がハゲて帰ってきた?

明治時代、南極探検へと向かう船が増えた頃、探検家たちは現地のオットセイを捕獲して食べることが多かったそうです。
オットセイは南極での厳しい寒さを乗り越えるため、脂肪やビタミンAを蓄えています。私達が常食する牛肉などとは構成される栄養素が少し違うようです。

探検家たちはオットセイを食べることで必然的にそれらの栄養素も体内に取り込むことになります。結果、ビタミンAを大量に摂取した乗組員の多くがハゲて帰ってきたという驚きの実話です。

探検家たちがハゲてしまった原因は、ビタミンAを過剰摂取したことによる角化増進作用です。

角質化とは細胞が死に硬くなっていくことです。頭皮の表側は約28の層から成り立っており、その一番下では毎日細胞分裂が行われ新たな層が生まれてきます。古い層はどんどん上に押しやられていき角質化(角化)していきます。

ビタミンAには角質化をはやめる作用があります。

角質化で硬くなった層は、外界からの刺激に耐え身体を守る大切な役割がありますが、角質化のスピードが速くなりすぎてしまうと髪の毛が抜けるヘアサイクルまでもが速くなってしまい抜け毛の要因となるのです。

国によって違う推奨摂取量 気を付けないといけない海外のサプリメント

厚生労働省による日本人の食事摂取基準(2015年版)によると、ビタミンAの摂取推奨量は成人男性850㎍(マイクログラム)、成人女性650㎍となっており、耐容上限量は共に2700㎍となっています。

ビタミンAは細胞分裂を促進させる働きがあります。皮膚や粘膜の衰えた働きを正常化させる美肌効果や、視覚を正常化させる効果もあると言われているため、サプリメントも多く販売されています。

アメリカ産を筆頭とする海外サプリメントを利用する際には注意が必要です。

アメリカ人は日本人と比べて体が大きい傾向にあるからか、日本国内生産のものに比べて成分含有量が多い傾向にあります。そのサプリメントのボトルの説明に書かれた1日の推奨摂取量と取るだけでも、耐容上限量をオーバーしてしまう危険性があります。

ビタミンAの過剰摂取で何が起こる?

ビタミンAの副作用は長期間にわたって過剰摂取を行った場合と、一時的に大量に摂取した場合とで症状に違いがあります。

ビタミンA1日あたりの推奨量の約10倍(6500~8500㎍)を数か月毎日とり続けた場合・・・

唇が乾燥して皮がめくれる、部分的な脱毛症状、髪の毛の乾燥や荒れ、肌の乾燥にともなう荒れやひび割れ、全身における筋力の低下、脳内の圧力上昇、強い頭痛があります。

とにく子供の場合は食欲が減退することで正常な発育の阻害、肝臓・脾臓の痛み、骨や関節の痛みなどの症状もあらわれます。

高齢者の場合は骨折が起こりやすくもなります。

またサプリメントなどでの過剰摂取を数年間に渡り続けた場合、発がんリスクも高まるため摂取量には注意が必要です。

1度に多量のビタミンAを過剰摂取した場合

摂取から数時間経過したのちに、眠気、頭痛、吐き気や嘔吐、皮膚がむけるなどの症状が出てきます。

この場合はビタミンAの摂取を中止しないと、死に至る危険性もある深刻な状況です。

健康に良いと言われているものでも、想定量を超えた摂取をすることは命に関わる問題になってきますので摂取量は必ず厳守してください。マルチビタミンに含まれるビタミンAとビタミンA単体のサプリメントを同時に摂るなどでも過剰摂取になる可能性があるので注意してください。

ビタミンAを食事で摂るには

ビタミンAにはレチノール、レチナール、レチノイン酸の3種類がありますが、人の身体に存在するものは大部分がレチノールになります。栄養学的にもビタミンAはレチノールという認識で成り立っています。

レチノールは鶏や豚のレバー、うなぎの蒲焼を筆頭とした動物性食品に多く含まれています。

レチノールは初めからビタミンAですが、他にも体内で変換されてはじめてビタミンAになるβカロテンという成分も存在します。βカロテンは人参やほうれん草、カボチャ、スイカなどの緑黄色野菜や果物に豊富に含まれています。

ビタミンAは脂溶性ビタミンといわれ、油と一緒に摂取することで吸収率がアップします。緑黄色野菜を油で炒めたり、油分が豊富なゴマと和えたりすることで効率良く摂取できます。

サラダなど生のまま食べる場合でも、オリーブオイルなどの成分が入ったドレッシングをかけることで吸収率が高まります。

ビタミンは本来部分的な作用だけではなく、全身に影響を与える栄養素であり、もちろん髪の毛の発育にも強い影響力があります。

ビタミンには栄養の吸収をスムーズにする働きがあるため、髪の成長に必要な栄養素を毛根に送り届ける役割も果たします。また、そのために必要な血流の循環を支える働きもあります。

逆に体内のビタミン量が不足すると、気怠さや倦怠感が出てきてしまいます。これらの症状が継続することで精神的なストレスを感じやすくなり、交感神経が優位になるなど、間接的に薄毛の原因となってしまう可能性もあります。

摂りすぎてもすぎてもダメ、不足してもダメ。バランスの難しい栄養素ですが、通常の食事から摂りにくいわけでもなさそうです。食事が偏った時などにはサプリメントで補給するようにしてみてください。

抜け毛が!ビタミンAの取り過ぎが原因になることも!? まとめ

現代の食文化や一人暮らしの食生活ではどうしても栄養が偏りがちです。体の不調を感じてから慌てて改善しようと思いサプリメントを買ってきても、バランスを崩した体を元に戻すには、不摂生をした時間の倍以上が掛かかることがあります。

育毛を考えた時点で食生活の見直し、必要な栄養素の補給も同時に進行できたら良いですね。

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