「 頭皮がかゆいと薄毛になる 」というのはどうやら真実のようです。かゆいなと思ったら、なぜ痒いのか?の原因を突き止め、正しいケアをすることで薄毛予防になります。我慢せず引っ掻いてしまうと、悪化の恐れがあります。このページではかゆみの原因と対策について説明します。
頭皮のかゆみの原因
抜け毛や薄毛を予防したいなら、頭皮のかゆみには敏感になってください!痒いからといって頭を掻いてしまうと皮膚が傷つき切れてしまったり炎症を起こしたりする原因になります。では、頭皮はどんな状態の時に痒くなってしまうのでしょうか。
頭皮の汚れ
風邪や病気で数日間シャンプーできなくて、頭が痒くなったことってありませんか?外出していなくても頭皮は皮脂で汚れますし、整髪料を使っていればそれ以上に頭皮が汚れて毛穴が詰まります。また、シャンプーしても汚れがちゃんと落ちていなければ痒みの原因に。
乾燥
冬の乾燥で足や腕が痒くなったことはありませんか?それと同じで、頭皮も乾燥していると敏感な状態になり、痒みやフケを引き起こします。シャンプーしているのに頭皮全体が痒い!という場合は頭皮が乾燥している可能性が大です。
炎症
頭が痒くて頭皮を見てみると赤くなっている。こんな場合は頭皮が炎症を起こしています。炎症の可能性としてあげられるのはアトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、接触性皮膚炎など。頭皮の炎症は何による炎症なのか?を突き止め、適切ね対処(薬の塗布、皮膚科の受診等)が必要です。
雑菌の繁殖
頭皮は雑菌にとってとても居心地の良い環境です。元々、頭皮には常に多くの雑菌が存在します。これを常在菌といいますが、これらは頭皮の皮脂やフケ、汗を栄養にして脂肪酸を作り、頭皮を保湿したり紫外線や活性酸素から頭皮を守ったりと良い働きをします。
しかしこの常在菌にも腸と同じように善玉菌と悪玉菌があり、絶妙なバランスを保っていますが、このバランスが崩れ悪玉菌が繁殖してしまうと、匂いの原因になったり、悪玉菌の分泌物が皮膚を刺激して炎症を起こしたりします。
頭皮を不潔にしたり、逆に必要以上の洗浄力で頭皮を洗い過ぎ、皮脂が過剰分泌するなどが原因で頭皮の環境が悪化すること雑菌繁殖の原因のようです。
雑菌による炎症で痒みが伴うと爪で引っ掻いてしまい、その傷口から雑菌が侵入し更に痒みを起こすという悪循環にも注意が必要です。
身近に起こりやすいかゆみの原因と対策
日常での何気ない習慣が痒みの原因を作っていることがあります。これらを見直すことが、頭皮の痒みを防ぐ第一歩に!心当たりのある人は今日から気をつけてみてください。
洗髪時のすすぎ不足
シャンプーをした時、すすぎが不十分だと洗浄成分が頭皮に残り炎症を起こす原因になります。耳の後ろや髪の生え際など、念入りにすすいで流し残しのないように気をつけましょう。
シャワーの温度が高い
シャワーの温度が高いと、シャワーを浴び終わった後の蒸発が早く頭皮の潤いや必要な皮脂までも一緒に蒸発してしまいます。シャワーの温度は40℃以下のちょっとぬるいかなと思うくらいの温度で洗ってください。
シャンプーが合わない
家族やパートナーには好評のシャンプーでも、自分には合っていないということがあります。特に乾燥している時は、肌がとても敏感になっているため炎症にも繋がりやすいです。なるべく天然由来の肌に優しいシャンプーに変えましょう。
洗髪後に髪を濡れたままにしている
頭皮の温かい温度と髪の毛が濡れたままの状態は、カビ菌や雑菌にとって天国です。風呂上りには必ずドライヤーでちゃんと乾かすようにしましょう。ドライヤー前のタオルドライも大事なポイントです。タオルドライは乾いたタオルを2~3枚使って、髪がしっとりしてるなーという程度まで水分を拭き取ります。あまりガシガシと、力を入れてタオルでこすり過ぎると摩擦で毛髪が痛むので、あくまで優しく、が大切です。
夏の頭皮環境がかゆみの原因になることも!
季節によって抜け毛や薄毛の原因は変わってきますが「秋は特に抜け毛が酷い」と感じる人が多いようです。それはなぜか…?実は、夏に受けた頭皮のダメージが秋になって抜け毛として現れているからなのです。
冷房による乾燥
特に男性は体温が高い人が多いので「夏場はギンギンに冷えた冷房が大好きだ!」という人が多いと思います。しかし頭皮にとって冷房の当たり過ぎは良くありません。頭皮の冷やし過ぎは血行不良の原因になったり、冷房による乾燥が抜け毛や薄毛の原因になることも。夏場は冷房だけに限らず、冷たい飲み物や扇風機との併用など一工夫してみましょう。冷房の風に直接当たらないことも大切です。
皮脂の過剰分泌
夏は気温が高くなることで汗を沢山かくようになりますが、それと同時に皮脂の分泌も多くなります。皮脂は先述したように雑菌繁殖の原因になりますが、春から夏にかけて活発になるのがマラセチア菌。常在菌のひとつであるマラセチア菌は汚れをエサにして増殖すると、脂肪酸を排出しそれが酸化します。酸化は痒みなどの皮膚トラブルを引き起こす原因になると言われているので、毎日の夜の洗髪、(寝汗をかいた等で必要であれば)朝湯シャンをするなど、頭皮の状態によって、いつもより少しケアに心がけるなど意識してみてください。
紫外線
直射日光に当たるような環境に行くとき、日焼け止め塗って日焼けによるやけどを防ぎますよね。頭皮にも何か日焼け予防はしていますか?頭皮も他の皮膚と同じように紫外線に当たることでダメージを受け、毛母細胞までも破壊しハゲる原因になります。紫外線の影響は、パーマ液やカラーリングよりも大きいと言われています。
皮膚科の受診が必要な場合も!
ちょっとした痒みであれば、心当たりのある痒みの原因を取り除くことで症状の改善が見込めます。しかし皮膚疾患など生活習慣を見直しただけでは改善が難しいこともあるんです。痒みが酷かったり、なかなか治らなかったりする場合には、皮膚科の診察を受けましょう。
皮膚科の診察が必要な、痒みを伴う皮膚疾患には次のようなものがあります。
アレルギー性皮膚炎
原因…免疫力の低下やアレルギー体質によって引き起こされる皮膚炎
症状…湿疹やかぶれ、痒み、蕁麻疹、傷み、腫れ、赤みなど、アレルゲンによって症状が異なる
治療…アレルゲンを検査して抗アレルギー薬、抗ヒスタミン薬などの服用薬や、ステロイドなどの塗り薬が処方される
脂漏性皮膚炎
原因…過剰に分泌された皮脂が毛穴に詰まることや、マラセチア菌が増殖して脂肪酸を多量に排出することで起こる炎症
症状…フケ、痒み、赤み、乾燥などが主な症状で、酸化された皮膚が不快なにおいを放ち、脂漏性皮膚炎の原因にもなる
治療…痒みが酷いケースでは、抗ヒスタミン薬やビタミン剤の服用薬、ステロイドなどの外用薬が処方される
痒みは薄毛の前兆!?まとめ
「頭皮が痒い」ということは頭皮環境の問題が、何らかの原因で起きているという頭皮からのSOSサインです。髪の毛は頭皮に毛根があり、そこにある毛乳頭から栄養を得ています。毛髪の地盤となる頭皮の状態が悪いと毛髪にも影響があるということを知っておきましょう。